埼玉県・一般建設業の資格と技術者

内装仕上げ施工・表装の技能士で
許可を取れる?
かんたん診断

最終更新:

クロスや床のリフォームをしています。技能士の資格で許可を取れる?

想定されるご相談

住宅や店舗のクロス、床、天井の工事を請け負っています。内装仕上げ施工や表装の技能士を持っていれば、建設業許可を取れるのでしょうか。2級でも使えるのか、どの工事の経験が必要なのかを知りたいです。

内装仕上工事業に使える資格です。2級は、合格後の実務経験も必要です。

一般建設業では、内装仕上げ施工・表装の1級技能士は、内装仕上工事業の技術者資格に対応します。2級は、合格後3年以上の実務経験が必要です。ただし、平成15年度以前の2級合格者は、合格後1年以上の実務経験が必要です。

クロスや床の張替えなどを請け負うリフォーム業者が、内装の許可を検討する際に使える資格です。ただし、電気や給排水の工事まで、この資格だけで対応するわけではありません。

資格を使う人が今の営業所で専任・常勤として勤務できることに加え、経営経験や財産等の要件も必要です。本記事では、小さな会社・個人事業主の一般建設業の営業所技術者を対象に、職種・級・合格年度から説明します。

根拠:埼玉県・令和8年手引き26頁、表4の資格コード93と技能検定の注記。

内装の技能士資格を使う前の3つの確認ポイント

  • 技能検定の正式な職種名・作業名内装仕上げ施工、表装など、合格証書の記載を確認します。「内装の仕事をしている」こととは区別します。
  • 1級・2級と、2級の合格年度2級は平成15年度以前か、平成16年度以降かで、合格後に必要な経験年数が変わります。
  • 合格後の工事経験と、現在の勤務2級は合格後の経験を証明できるか、今の営業所で専任・常勤として勤務できるかを確認します。

内装の技能士資格と経験年数をかんたん診断

内装仕上げ施工・表装など、本文の対象職種の1級・2級に合格し、一般の内装仕上工事業を申請したい方の診断です。級と合格年度から、必要な経験年数と資料を確認します。

フローチャート:内装の技能士で、許可を取れる?

6とおりの結論を、まとめて見る
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 1級です技能検定の合格証書は、手元にありますか? 合格証書があります

    1級の合格者には、合格後の実務経験年数の条件はありません

    • 合格証書で職種と級を確認します。現在の営業所での専任・常勤と、経営経験・財産等の要件も必要です。
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 1級です技能検定の合格証書は、手元にありますか? 見つかりません

    1級の合格証書がない場合は、再交付等を相談します

    • 技能士手帳・技能士カードは、資格確認の書類として使えません。合格証書の交付元への再交付の相談と、県への提出資料の確認が必要です。
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 2級です2級に合格したのは、平成15年度以前ですか? 平成15年度以前です2級合格後に、内装仕上工事の実務経験が1年以上ありますか? 1年以上あります

    平成15年度以前の2級合格者は、合格後1年以上の経験が必要です

    • 内装仕上工事の仕事内容と期間を証明できるか確認します。合格証書に加え、実務経験証明書と裏付け資料の確認が必要です。
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 2級です2級に合格したのは、平成15年度以前ですか? 平成15年度以前です2級合格後に、内装仕上工事の実務経験が1年以上ありますか? まだ1年ありません

    この2級の資格と経験では、まだ1年の条件を満たしません

    • 合格前の経験を、合格後1年の期間に含めることはできません。ほかの資格や実務経験による要件で申請できるか検討します。社内のほかの人が技術者になれる場合もあります。
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 2級です2級に合格したのは、平成15年度以前ですか? 平成16年度以降です2級合格後に、内装仕上工事の実務経験が3年以上ありますか? 3年以上あります

    平成16年度以降の2級合格者は、合格後3年以上の経験が必要です

    • 合格年度と、その後の内装仕上工事の経験を確認します。3年の経過だけでなく、実際の仕事内容と期間を証明できることが必要です。
  • 合格した技能検定は、1級ですか、2級ですか? 2級です2級に合格したのは、平成15年度以前ですか? 平成16年度以降です2級合格後に、内装仕上工事の実務経験が3年以上ありますか? まだ3年ありません

    この2級の資格と経験では、まだ3年の条件を満たしません

    • 合格前の経験を、合格後3年の期間に含めることはできません。ほかの資格や別の経験要件で申請できるか検討します。社内のほかの人が技術者になれる場合もあります。

埼玉県の令和8年手引き26頁・資格コード93に基づく、一般建設業の技術者資格の診断です。許可取得の確定ではありません。職種、実務経験の証明、現在の勤務と会社全体の要件も確認します。

内装仕上げ施工と表装、どちらも使える?

どちらも、一般の内装仕上工事業の技術者資格に対応します。技能検定では、職種の中に「作業」という区分があります。合格証書では、職種名と作業名をあわせて確認してください。

技能検定の職種と作業の区分
職種作業名
内装仕上げ施工プラスチック系床仕上げ工事作業
カーペット系床仕上げ工事作業
木質系床仕上げ工事作業
鋼製下地工事作業
ボード仕上げ工事作業
カーテン工事作業
化粧フィルム工事作業
表装表具作業
壁装作業

作業名の出典:厚生労働省・技能検定職種及び試験基準。各作業の受検できる級を一律に示す表ではありません。

県の許可資格表では、コード93に「内装仕上げ施工」「表装」と、旧職種名のカーテン施工・天井仕上げ施工・床仕上げ施工・表具・表具工が掲載されています。古い合格証書でも、名前が現在の職種名と違うだけで使えないと決めないでください。畳製作・畳工は、別のコード92で内装仕上工事業に対応しています。

内装仕上げ施工・表装について、県のコード93には、特定の選択科目に限るという記載はありません。「表装は壁装作業だけ」といった、2級建築施工管理技術検定の受験資格の条件を、建設業許可の条件と取り違えないようにしてください。許可申請では、合格した級と、次の経験条件も確認します。

許可資格の根拠:県手引き26頁・コード92、93。旧職種名と受験資格との区別は、厚生労働省・技能検定を受検するメリットの「建設業法における専任の者に該当する技能検定職種」と、別掲の施工管理技術検定の受験資格を参照。

1級と2級で、必要な経験はどう違う?

1級の合格者には、合格後の実務経験年数の条件はありません。2級は、合格年度によって、合格後に必要な実務経験が1年または3年です。

内装仕上工事業に使う技能検定と、合格後の経験条件
級・合格年度合格後に必要な実務経験
1級この資格による要件では、追加の経験年数は不要
2級・平成15年度以前の合格内装仕上工事の実務経験が1年以上
2級・平成16年度以降の合格内装仕上工事の実務経験が3年以上
3級この1級・2級技能士の資格による要件では対応しない。別の資格や実務経験による要件を検討

平成15年度は2003年度、平成16年度は2004年度です。「2003年の年末まで」といった暦年では区切りません。合格証書の交付日だけで年度を決めず、合格年度を確認します。記載から分からない場合は、証書の交付元に確認してください。

表の「経験年数は不要」は、会社の許可要件がなくなるという意味ではありません。資格を使う人が今の営業所で専任・常勤として勤務し、会社としてほかの要件を満たすことも必要です。

根拠:県手引き26頁・技能検定の注記。現在の専任・常勤は同17頁。

2級に合格する前の経験も、足してよい?

2級技能士の資格と組み合わせる1年・3年は、合格後の経験です。合格前の経験を、その年数に含めることはできません。

たとえば、平成16年度以降に2級に合格した方に、合格前の内装工事経験が長くあっても、合格後の経験が1年なら、この「合格後3年以上」の条件はまだ満たしません。また、合格から3年が経過していても、その間の仕事が内装工事と無関係なら、経過した年数だけでは判断できません。

合格後に前の会社で内装工事を担当していた場合も、勤務先が今と違うことだけで経験が使えなくなるわけではありません。以前の勤務先による実務経験証明と、工事内容・期間を裏付ける資料を確認します。在籍していたことの証明だけでは、内装工事の実務経験まで証明できるとは限りません。

2級合格後の年数が足りない場合は、ほかの資格や、学歴・実務経験による別の要件を使えるか検討します。社内のほかの人を技術者として配置できる場合もあります。合格前の経験を含めて使えるかは、その別の要件に沿って判断します。詳しくは、資格がない場合の実務経験による技術者要件をご覧ください。

根拠:県手引き26頁、同38〜39頁・実務経験証明書、同52〜54頁・裏付け資料。

内装の許可があれば、リフォーム全体を受けられる?

「リフォーム」という名称だけでは、許可の業種は決まりません。内装仕上工事業は、床・壁・天井などの内装工事に対応する業種です。クロスの張替え、ボードの取付け、床仕上げなどを請け負う場合に検討します。

一方、同じ住宅のリフォームでも、電気配線や給排水管の工事は、電気工事・管工事等の業種を検討します。内装仕上げ施工・表装の技能士を持っていることだけで、これらの業種の技術者資格まで満たすわけではありません。

キッチンや浴室を改修する契約では、内装、設備、配管など、実際にどこまで請け負うのかが重要です。主な工事と附帯工事なのか、それぞれ独立した工事なのかを確認し、必要な許可と技術者を判断します。工事名だけから全て内装仕上とすることはできません。

業種を選ぶ際の確認は、建設業許可はどの業種で取るかで説明しています。ここで扱うのは新たに取る許可の業種であり、決算変更届の工事経歴書への記載とは区別します。

根拠:県手引き1頁・業種別の許可と附帯工事、同表1の内装仕上・電気・管工事の内容。

資格と経験は、何で証明する?

資格の確認は、技能検定の合格証書で行います。県の資格表では、技能士手帳・技能士カードは不可とされています。合格証書が見つからない場合は、交付元への再交付の相談と、県への提出資料の確認が必要です。

確認する内容と資料
確認する内容資料の確認例
職種・級・合格年度技能検定の合格証書。営業所技術者等証明書(第8号)に添える資格資料を確認
2級合格後の実務経験実務経験証明書(第9号)と、工事内容・期間を裏付ける資料。以前の勤務先の経験では、誰が証明できるかも確認
工事内容・期間の裏付け契約書・注文書等。請求書を使う場合は、入金を確認できる資料等との対応も、県の記載要領に沿って確認
現在の営業所での勤務健康保険等の資格確認資料、勤務関係の資料等。会社・個人や保険の加入状況に応じて確認

請求書に「リフォーム工事一式」とだけ書かれている場合は、それだけでは内装工事の内容が分からないことがあります。見積書や内訳などと照合し、どの工事を担当したのかを確認します。必要な資料の種類や期間は、証明の方法に応じて確認します。当時、内装仕上工事業の許可を受けていた勤務先に経験を証明してもらう場合は、許可通知書等で許可状況を確認できれば、工事の契約書・入金資料等の提示を省略できます。ただし、許可を受けていたことを確認できなければ、工事実績の裏付けも必要です。県に提出された決算変更届で工事実績を確認できないときも、追加の資料を求められることがあります。

根拠:県手引き26頁・合格証書とカード等の扱い、同38〜39頁・第8号、第9号、同52〜54頁・確認資料。

技能士がいれば、会社はすぐに許可を取れる?

技術者の資格要件に加え、現在の営業所での専任・常勤、経営経験、財産、適切な社会保険への加入等も必要です。以前の勤務先で経験を証明してもらうことと、今の会社の営業所技術者として勤務できることは別です。

本人がほかの会社でも働いている場合や、別の営業所の技術者等を兼ねている場合は、現在の勤務状況を確認します。名義だけを借りて許可を取ることはできません。会社全体の要件は、建設業許可を初めて取るときの確認、建設業許可の判定チャットで確認できます。

内装仕上の技術者資格には、技能士以外にも、一級・二級建築士や建築施工管理技士等による方法があります。建築士、2級建築施工管理技士の種別ごとの対応、1級建築施工管理技士も参考にしてください。

根拠:県手引き13頁以降の許可要件、17頁の専任・常勤、25〜26頁の資格表。

自分の技能士資格を使えるか、どう相談する?

司法書士・行政書士の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

「内装の技能士を持っていて、クロスや床の工事を受けている」という段階でご相談ください。職種や合格年度がはっきりしない場合も構いません。お持ちの資格と、これまでのお仕事、現在の勤務状況を伺い、必要な経験と資料を一緒に確認します。合格証書が見つからない場合も、確認方法をご案内します。

内装の建設業許可について、相談できることは?

  • 技能士の職種・級・合格年度から、使える資格要件を確認する
  • 以前の勤務先も含め、内装工事の経験と証明方法を確認する
  • リフォームの契約内容に合う業種と、会社全体の要件を確認する

資格の正式名称や、必要な業種が分からなくてもご相談いただけます。これまでの工事と、今後受けたい仕事から一緒に確認します。

技能士資格を使う建設業許可について相談する会社全体の条件は、建設業許可の判定チャットでも確認できます。

関連するQ&A

2級に合格してから3年たてば、必ず使える?

平成16年度以降の2級では、合格後に内装仕上工事の実務経験が3年以上必要です。合格からの経過年数だけでは判断できず、仕事内容と期間を証明できるか確認します。

古い「表具工」の合格証書でも使える?

県の資格コード93には、表具工などの旧職種名も掲載されています。職種名、級、合格年度と必要な経験を確認します。古い名称という理由だけで対象外にはなりません。

技能士カードしか見つからない場合は?

県の資格表では、技能士手帳・技能士カードは不可とされています。合格証書の交付元への再交付の相談と、県への提出資料の確認が必要です。

3級の技能士でも、同じ方法で申請できる?

この1級・2級の技能士資格による要件では、3級だけでは対応しません。実務経験による別の要件や、ほかの資格を使えるか検討します。