埼玉県・一般建設業の資格と技術者
建築士で取れる建設業許可は?
一級・二級・木造を
かんたん診断
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建築士の免許があれば、建築一式や内装の許可を取れる?
自分や従業員が建築士の免許を持っています。これから工事を請け負うために建設業許可を取りたいのですが、どの業種に使えますか。一級・二級・木造で違うのでしょうか。資格を取ってからの経験も必要ですか。
一般建設業では、一級は6業種、二級は5業種、木造は大工工事業の技術者資格に対応します。
一級・二級建築士は、建築一式だけでなく、大工・屋根・タイル等・内装仕上にも使えます。一級では、さらに鋼構造物も対象です。木造建築士で対応するのは大工工事業です。
これらの対応業種について、建築士の免許を取得した後に一律3年・5年といった工事経験を追加する必要はありません。ただし、試験に合格しているだけなのか、免許登録を済ませているのかは区別します。
資格があれば、そのまま会社が許可を取れるわけではありません。現在の営業所での勤務、経営経験、財産等の要件も必要です。本記事は、小さな会社や個人事業主の一般建設業の営業所技術者を対象に、資格の対応業種から説明します。
根拠:埼玉県・令和8年手引き25頁、表4の一級建築士37・二級38・木造39。会社全体の要件は同13頁以降。
建築士の資格を使う前の3つの確認ポイント
- 一級・二級・木造と、免許登録の状況試験の合格証書ではなく、建築士の免許証・免許証明書等で資格を確認します。
- これから請け負う工事の許可業種建築一式か、内装・屋根・大工等の専門工事かを確認します。木造という構造だけでは業種は決まりません。
- 現在の勤務先・営業所と、ほかの専任業務資格だけの名義貸しはできません。管理建築士等を兼ねる場合は、事業者と事務所の関係も確認します。
建築士の種類と許可業種をかんたん診断
免許を受けている建築士の種類と、希望する許可業種から、一般建設業の資格要件を確認します。試験に合格しただけで、まだ免許登録をしていない場合は、本文の登録の説明をご覧ください。工事の業種が分からない段階でもご相談いただけます。
フローチャート:建築士の免許で、どの許可を取れる?
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6とおりの結論を、まとめて見る
免許を受けている建築士は、一級ですか? 一級建築士です希望する許可は、建築一式・大工・屋根・タイル等・鋼構造物・内装仕上のどれかですか? この6業種のいずれかです
一級建築士は、その6業種の資格要件に対応します
- 一般建設業では、この資格を取得した後に一律の追加経験を求める扱いではありません。希望する業種ごとに許可を申請します。
- 現在の営業所での専任・常勤と、経営経験・財産等の会社全体の要件も必要です。
免許を受けている建築士は、一級ですか? 一級建築士です希望する許可は、建築一式・大工・屋根・タイル等・鋼構造物・内装仕上のどれかですか? 電気・管など、ほかの業種です
その業種は、一級建築士の資格だけでは対応しません
- 電気・管・塗装・防水・解体等は、一級建築士の6業種には含まれません。設計を担当できることと、会社がその工事を請け負う許可の要件は別です。
- ほかの資格や実務経験、別の技術者で要件を満たせるかを、実際の工事と経歴から確認します。
免許を受けている建築士は、一級ですか? 二級か木造建築士ですお持ちの建築士免許は、二級ですか、木造ですか? 二級建築士です希望する許可は、建築一式・大工・屋根・タイル等・内装仕上のどれかですか? この5業種のいずれかです
二級建築士は、その5業種の資格要件に対応します
- 一般建設業の建築一式も対象です。建築士法上、設計・工事監理を担当できる建築物の範囲とは区別してください。
- この資格取得後に一律3年・5年の経験を追加する必要はありません。現在の勤務と会社全体の要件は別途確認します。
免許を受けている建築士は、一級ですか? 二級か木造建築士ですお持ちの建築士免許は、二級ですか、木造ですか? 二級建築士です希望する許可は、建築一式・大工・屋根・タイル等・内装仕上のどれかですか? 鋼構造物など、ほかの業種です
鋼構造物などは、二級建築士の資格だけでは対応しません
- 二級が対応するのは、建築一式・大工・屋根・タイル等・内装仕上の5業種です。鋼構造物は一級と対応が異なります。
- 希望する業種の別の資格・実務経験、社内のほかの技術者による要件を検討します。
免許を受けている建築士は、一級ですか? 二級か木造建築士ですお持ちの建築士免許は、二級ですか、木造ですか? 木造建築士です希望する許可は、大工工事業ですか? 大工工事業です
木造建築士は、大工工事業の資格要件に対応します
- 一般建設業の大工工事業では、この免許取得後に一律の追加経験は求められていません。
- 木造建築士の免許証等と現在の専任・常勤を確認します。会社全体の許可要件も必要です。
免許を受けている建築士は、一級ですか? 二級か木造建築士ですお持ちの建築士免許は、二級ですか、木造ですか? 木造建築士です希望する許可は、大工工事業ですか? 建築一式など、ほかの業種です
木造建築士の資格だけでは、建築一式などに対応しません
- この資格で対応するのは大工工事業です。木造住宅の工事でも、建築一式等の許可業種に自動で対応するわけではありません。
- 実際の請負内容を伺い、必要な業種と、ほかに使える資格・経験を確認します。
一般建設業の営業所技術者の資格要件を比較する図です。建築士法による設計・工事監理の範囲や、会社の許可取得を確定するものではありません。免許登録、現在の勤務と会社全体の要件も確認します。
一級・二級・木造で、取れる許可はどう違う?
一級と二級の違いは、鋼構造物工事業への対応です。木造建築士は、大工工事業に限られます。下表は、一般建設業の営業所技術者について、建築士の資格だけで対応する業種を比較したものです。
| 許可業種 | 一級建築士 | 二級建築士 | 木造建築士 |
|---|---|---|---|
| 建築工事業 建築一式 | ○ 対応 | ○ 対応 | ― 対象外 |
| 大工工事業 | ○ 対応 | ○ 対応 | ○ 対応 |
| 屋根工事業 | ○ 対応 | ○ 対応 | ― 対象外 |
| タイル・れんが・ブロック工事業 | ○ 対応 | ○ 対応 | ― 対象外 |
| 鋼構造物工事業 | ○ 対応 | ― 対象外 | ― 対象外 |
| 内装仕上工事業 | ○ 対応 | ○ 対応 | ― 対象外 |
| 上記以外の業種 | ― 対象外 | ― 対象外 | ― 対象外 |
○は、その免許による技術者の資格要件に対応するという意味です。許可取得の確定ではありません。―は、建築士の資格単独での対応がないことを示しており、別の資格や実務経験で検討できないという意味ではありません。
「内装工事が中心なので内装仕上を検討する」「屋根工事も独立して請け負うので屋根も検討する」など、実際に受ける仕事にあわせて申請する業種を考えます。一つの資格で対応する業種が複数あっても、会社の許可は業種ごとに必要です。
根拠:県手引き25頁、表4のコード37・38・39。複数業種の担当は同17頁、業種別の許可は同1頁。
試験に合格したばかりでも、資格を使える?
建築士試験の合格と、建築士の免許登録は別です。試験に合格していても、免許を受ける前の状態を、免許取得済みと同じようには扱えません。
一級は国土交通大臣、二級・木造は都道府県知事の管理する名簿に登録し、免許の交付を受ける仕組みです。建設業許可の資格確認でも、免許証・免許証明書等を確認します。
免許を受けた建築士が、表の対応業種に資格を使う場合、取得後の工事経験を一律に追加する必要はありません。建築士自身の免許登録に必要な実務経験と、建設業許可で資格取得後に求める経験は区別してください。
免許登録の途中、古い免許証が見つからない、氏名が現在と違うなどの場合は、資格の状況を伺って必要な確認をご案内します。免許登録の詳しい手続や試験の受験資格は、本記事では扱いません。
参照:建築技術教育普及センター・建築士免許証の説明、国土交通省・一級建築士について。建設業許可での証明は県手引き25頁。
木造住宅なら、木造建築士で建築一式を取れる?
木造建築士の資格だけでは、建築一式工事業には対応しません。「木造」という建物の構造と、「大工」「建築一式」等の許可業種は別です。木造建築士で対応するのは、大工工事業です。
一棟の住宅建設を総合的に企画・指導・調整して請け負う場合と、木材の加工や取付け等の大工工事を請け負う場合では、検討する許可業種が異なります。工事の名称だけでなく、契約の範囲と実際の仕事内容を確認します。
二級建築士は、一般の建築一式工事業の技術者資格に対応します。ただし、これは建築士法上の設計・工事監理の範囲を広げるものではありません。建物の規模・構造等に応じ、誰が設計や工事監理を担当できるかは別途判断します。
また、建築一式の許可を取れば、全ての専門工事を自由に単独受注できるわけではありません。県の手引きでは、一式の許可があっても、該当業種の許可なしに税込500万円以上の専門工事を単独で請け負うことはできないとされています。本体工事に附帯する工事の扱いとは区別します。
根拠:県手引き1頁・業種別の許可、同3頁・建築一式と大工の工事内容、同25頁・建築士資格。設計等の範囲は建築士制度の案内。
電気・管・塗装・解体なども、建築士で取れる?
表の6業種・5業種・1業種以外は、その建築士免許だけでは対応しません。たとえば、一級建築士でも電気・管・塗装・防水・解体工事業の技術者資格にそのまま対応するわけではありません。
対応しない業種では、その業種に使える別の資格、学歴と実務経験、実務経験による要件などを検討します。社長本人ではなく、社内のほかの人を技術者として配置できる場合もあります。実務経験による要件は、申請する業種や学歴等に応じて確認します。
具体的な方法は、資格がない場合の実務経験による技術者要件、2級建築施工管理技士、1級建築施工管理技士、電気工事施工管理技士の記事でも説明しています。実際の工事がどの業種になるかは、資格・経験から取得業種を考える記事も参考になります。
管理建築士や、別の営業所の仕事も兼ねられる?
営業所技術者は、その営業所で専任・常勤であることが原則です。資格を持つ人の名前だけを借りることや、同じ会社だからといって別の営業所の営業所技術者を兼ねることはできません。
管理建築士など、ほかの法令でも専任を求められる仕事とは、原則として兼ねられません。ただし、県の手引きは、同一業者・同一営業所の場合は兼ねられるとしています。建築士事務所側の県のQ&Aでも、同一所在地・同一開設者の事務所では兼任できる場合があると案内されています。
同じ住所でも、個人の建築士事務所と別法人の建設会社であれば、同一業者と決めつけることはできません。会社・事務所の名義と、本人の実際の勤務内容を確認します。
一方、同じ会社の同じ営業所で、必要な資格要件を満たす人が複数の許可業種を担当することは可能です。たとえば二級建築士が、建築一式と内装仕上の両方の営業所技術者を務めることを検討できます。現在の専任・常勤と、各業種の許可は必要です。
建築士事務所の登録があれば、工事も請け負える?
建築士の免許、建築士事務所の登録、建設業許可は別の制度です。建築士事務所の登録があっても、許可が必要な建設工事をその登録だけで請け負うことはできません。
他人の求めに応じて報酬を得て、設計・工事監理等の業務を業として行う場合には、建築士事務所の登録が必要です。建設業許可を取ったことによって、その登録が不要になるわけでもありません。
設計も施工も受けるのか、施工だけなのか、現在どの事務所登録・許可があるのかによって、必要な確認が異なります。建築士事務所の登録手順の詳細は、本記事の対象外です。
参照:県建築士事務所に関すること、建設業許可の手引き1頁。
免許と勤務状況は、何で確認する?
表の業種について建築士の資格を使う場合は、免許を証明する資料と、現在の勤務を確認する資料が必要です。建築士の免許を使えるのに、10年の工事実績の証明を一律に求めるわけではありません。
| 確認すること | 主な資料と注意点 |
|---|---|
| 建築士の免許 | 免許証・免許証明書等の資格証明の写し。一級・二級・木造と登録番号等を確認します。試験の合格証書だけとは区別します。 |
| 申請する会社での役割 | 営業所技術者等証明書(様式第8号)等。どの営業所で、どの許可業種の技術者になるのかを確認します。 |
| 現在の専任・常勤 | 社会保険・税等の勤務確認資料。役員・従業員等の立場に応じて確認します。管理建築士等も兼ねる場合は、事業者と事務所の関係も確認します。 |
別の資格や実務経験を使う業種では、経験証明等が必要になる場合があります。どの方法を使うか分からない場合は、資料を全部集める前にご相談ください。会社全体の準備は、新規許可を検討する方への案内をご覧ください。
自分の建築士免許を使えるか、どう相談する?

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
「建築士の免許を持っていて、これからこの工事を受けたい」という段階でご相談ください。許可業種や、今の事務所との兼任ができるかをご自身で判断する必要はありません。仕事内容と勤務状況を伺い、使える資格と必要な手続を一緒に確認します。書類が必要な場合も、何を用意すればよいかをご案内します。
建築士の資格から一般建設業の許可を検討する方へ
今の免許で、自社の工事の許可を取れる?
- 建築士の免許と、実際に請け負う工事の対応を確認する
- 管理建築士等の兼任と、現在の専任・常勤を確認する
- 資格だけでは足りない業種や、会社全体の許可要件を確認する
業種や必要な資料が分からなくても構いません。現在のお仕事と、これから受けたい工事の内容をもとに、一緒に確認します。
建築士の資格を使う建設業許可について相談する会社全体の条件は、建設業許可の判定チャットでも確認できます。関連するQ&A
二級建築士でも、一般の建築一式を申請できる?
二級建築士は、一般建設業の建築一式工事業の技術者資格に対応します。建築士法上の設計・工事監理の範囲と、建設業許可の資格要件は別です。現在の勤務と会社全体の要件も確認します。
木造建築士で、屋根や内装の許可も取れる?
木造建築士の資格だけで対応するのは、大工工事業です。屋根・内装仕上の技術者要件には、その業種に使える別の資格や実務経験等を検討します。
一級建築士なら、解体の許可にも使える?
一級建築士の6業種には解体工事業は含まれません。解体に使えるほかの資格・経験を確認します。一級建築施工管理技士とは別の資格なので、そちらの解体の条件をそのまま当てはめないでください。
一人の建築士で、建築一式と内装の両方を担当できる?
同一業者の同一営業所で、必要な資格要件を備えていれば、複数業種の営業所技術者を兼ねられます。一級・二級建築士はその両業種の資格に対応しますが、現在の専任・常勤と、それぞれの業種の許可が必要です。