埼玉県・一般建設業の資格と技術者

1級建築施工管理技士で取れる建設業許可は?
対応業種をかんたん診断

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1級建築施工管理技士がいれば、内装や塗装も含めて許可を取れますか?

想定されるご相談

リフォームの仕事をしています。社長が1級建築施工管理技士を持っているので、建築一式だけでなく、内装・塗装・防水の許可も取りたいと考えています。1人の資格で複数の業種を申請できるのでしょうか。「技士補」でも同じように使えるのかも知りたいです。

内装・塗装・防水を含む17業種に対応します。ただし、技士補とは条件が違います。

第二次検定(旧実地試験)まで合格した1級建築施工管理技士は、建築一式・大工・内装仕上・塗装など17業種の技術者資格として使えます。同じ営業所で要件を満たす複数業種の営業所技術者を、1人が兼ねることもできます。

17業種については、原則として合格後の追加実務経験なしで資格による要件を使えます。ただし、解体工事業には古い合格年度の方に対する追加条件があります。機械器具設置等の別の4業種は、第一次検定合格後の対象工事3年以上の経験が必要です。

第一次検定だけに合格した「1級建築施工管理技士補」は、技士と同じ資格要件にはなりません。技士補の場合は、対象業種ごとに第一次検定合格後の実務経験が必要です。本記事は一般建設業の営業所技術者を検討する方が対象です。

根拠:埼玉県・令和8年手引き24頁、表4のコード20・2Cと注記、同17〜19頁・技術者の専任と兼任。

申請前に確認すべき3つのポイント

  • 資格名は「1級技士」か「1級技士補」か第二次検定まで合格した技士と、第一次だけ合格した技士補を区別します。1級建築士とも別の資格です。
  • 必要な許可業種と、資格・経験の対応技士の資格で対応する17業種、経験3年が必要な別の4業種を分けます。建築一式の許可と専門工事の許可も区別します。
  • 解体の合格年度と、現在の勤務状況平成27年度までの技士合格者が解体を希望する場合は追加条件があります。資格のほかに、申請する営業所での専任・常勤も必要です。

1級建築施工管理技士の資格条件をかんたん診断

一般建設業の資格対応17業種について、技士と技士補、解体の合格年度の条件を確認します。全業種の対応表と、経験が必要な別の4業種は本文で説明しています。

フローチャート:技士・技士補と解体の追加条件

4とおりの結論を、まとめて見る
  • 第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第二次まで合格・1級技士です解体工事業の許可も検討していますか? はい、解体も検討しています1級建築施工管理技士に合格した年度は、いつですか? 平成27年度まで

    解体は、実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要です

    • 平成27年度までの合格者は、1級技士の資格に加え、解体工事の実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要です。両方が必要という意味ではありません。
    • 経験で証明する場合と、講習の修了証を使う場合では必要な資料が違います。技術者本人の専任・常勤と会社の許可要件も満たす必要があります。
  • 第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第二次まで合格・1級技士です解体工事業の許可も検討していますか? はい、解体も検討しています1級建築施工管理技士に合格した年度は、いつですか? 平成28年度以降

    解体は資格で対応し、旧合格年度の注記による追加条件は不要です

    • 平成28年度以降の1級技士合格者は、この資格による解体工事業の技術者要件を使えます。平成27年度までの合格者に対する経験・講習の注記には該当しません。
    • 技術検定合格証明書、現在の専任・常勤、経営管理体制や財産等の会社の条件も確認します。資格だけで会社の許可が決まるわけではありません。
  • 第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第二次まで合格・1級技士です解体工事業の許可も検討していますか? いいえ、解体以外です

    対応表のうち解体以外の16業種は、資格による要件を使えます

    • 建築一式、大工、内装仕上、塗装等が対象です。原則として合格後の追加経験なしで、資格による営業所技術者の要件を使えます。17業種の全体は本文の表をご覧ください。
    • 機械器具設置等の別の4業種では、第一次検定合格後3年以上の対象工事経験を証明する必要があります。現在の専任・常勤と会社の許可要件も確認します。
  • 第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第一次のみ合格・1級技士補です

    1級技士補は、第一次合格後の対象工事3年以上の経験が必要です

    • 県の表では19業種が対象です。第一次検定合格後、その業種の工事を3年以上経験し、資料で証明できれば、この要件を使えます。合格から3年経過しただけでは足りません。
    • 建築一式・鋼構造物は、この方法の対象外です。技士の17業種と同じ範囲ではないため、希望する業種に使える経験かを確認します。証明資料が分からない段階でもご相談ください。

一般建設業の営業所技術者を対象に、第二次までの合格と解体の追加条件を確認する図です。第一次検定と実務経験を使う要件は対象業種が異なります。技術者本人の専任・常勤に加え、会社の経営管理体制や財産等の条件も必要です。

1級建築施工管理技士で対応する17業種は?

県の資格表で、1級建築施工管理技士に資格として対応するのは次の17業種です。1級には、2級のような「建築・躯体・仕上げ」の種別による分かれ方はありません。

1級技士の資格として対応する17業種
業種建設業許可の正式名称
建築一式・大工・躯体など建築工事業、大工工事業、とび・土工工事業、鋼構造物工事業、鉄筋工事業
外装・内装・仕上げなど左官工事業、石工事業、屋根工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、板金工事業、ガラス工事業、塗装工事業、防水工事業、内装仕上工事業、熱絶縁工事業、建具工事業
解体解体工事業。平成27年度までの技士合格者は、解体経験1年以上又は登録解体工事講習が必要です。

例えば、一般の内装仕上工事業・塗装工事業・防水工事業を希望する場合、1級技士はそれぞれの資格要件に対応します。資格で要件を満たすために、内装3年・塗装3年・防水3年を追加で証明するという意味ではありません。

資格が広い範囲に対応していても、すべての許可を一度に取る必要はありません。実際に請け負う工事と取引先に求められている業種から検討します。必要な許可業種を選ぶ考え方もご覧ください。

上の「建築一式・大工・躯体など」「外装・内装・仕上げなど」は、一覧を読みやすくするためのまとめ方です。資格の種別ではありません。根拠:県手引き24頁・表4。

機械器具設置・水道施設・消防施設・清掃施設は、経験も必要です

この4業種は、上の17業種とは要件が違います。県の表では「★」で示され、1級の第一次検定合格後、申請したい業種の実務経験3年以上が必要です。

1級技士の資格を持っていても、機械器具設置工事業をこの要件で申請するなら、第一次検定合格後の機械器具設置工事の経験を証明します。「1級を持っている」「建設会社で3年働いた」という情報だけでは、対象工事の経験を満たすか分かりません。

水道施設工事業と管工事業、消防施設工事業と電気工事業は、それぞれ別の業種です。1級建築施工管理技士の資格で、電気工事業・管工事業の技術者要件まで満たすわけではありません。給排水や消防設備といった呼び方だけで決めず、どの工事を請け負うかを確認します。

経験を使う場合、担当した仕事がその業種の技術上の経験に当たるか、いつ従事したかを資料で確認します。消防設備士等の資格が必要な作業については、当時の資格と、実際に担当した作業内容を照合します。

根拠:県手引き24頁・コード20の★欄、国土交通省・実務経験による技術者資格要件の見直し、県手引き96頁・実務経験。

解体工事業では、平成27年度までの合格者に追加条件があります

1級技士の資格で解体工事業の技術者になる場合、次のように合格年度で扱いが異なります。証明書の再交付日ではなく、技士に合格した年度が基準です。

1級技士の資格を解体工事業に使う場合
技士の合格年度追加の経験・講習
平成27年度まで解体工事の実務経験1年以上、又は登録解体工事講習の受講が必要です。いずれか一方であり、両方が必要という意味ではありません。
平成28年度以降この旧合格年度の注記による追加経験・講習は不要で、資格による要件を使えます。現在の勤務状況や会社の許可要件は別に確認します。

「解体をしてきたから年数は足りるはず」という場合も、経験を使うなら証明が必要です。講習を受講した方は、登録解体工事講習の修了証を確認します。

この注記は、技士の資格で解体を申請する場合の追加条件です。技士補の第一次検定合格後3年の要件とは、分けて確認します。

根拠:県手引き24頁・解体欄の※1。

1級建築施工管理技士補でも、許可の技術者になれますか?

対象19業種について、第一次検定合格後の実務経験3年以上を証明できれば検討できます。第一次検定だけ合格した方にも方法はありますが、技士の資格だけで対応する17業種とは範囲が異なります。

建築一式・鋼構造物は対象外ですが、技士の資格だけでは対応しない機械器具設置・水道施設・消防施設・清掃施設も含まれます。

1級技士補の対象19業種の一覧を見る

大工、左官、とび・土工、石、屋根、タイル・れんが・ブロック、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体の各工事業です。

合格日から3年経過しただけでなく、合格後にその業種の工事を実際に3年以上経験したことが必要です。単なる雑務や事務の経験は含まれません。複数業種の経験を証明する場合も、同じ期間をそのまま二重に数えることはできません。

経験の内容や資料に不明な点がある場合は、希望する工事とこれまでの仕事をお聞かせください。ほかの資格や学歴による方法も含めて確認できます。資格がなくても経験で技術者を検討できる場合で、経験要件の全体を説明しています。

根拠:県手引き24頁・1級建築施工管理技士補(コード2C)、国交省・第一次検定合格後の経験要件、県手引き96頁・経験の内容と重複。

2級との違いは?建築一式を取れば、内装の許可は不要ですか?

資格の対応範囲と、実際に会社が持つ許可業種は別です。まず、資格としての1級・2級の違いは次のとおりです。

一般建設業の資格による対応を比較
資格・種別資格として直接対応する範囲
1級建築施工管理技士種別の区分はなく、建築一式・内装・塗装等の17業種
2級・建築建築一式・解体の2業種
2級・躯体大工・とび・鋼構造物等の6業種
2級・仕上げ内装・塗装・防水等の12業種

いずれも一般建設業を対象とした資格対応です。解体の古い合格年度の追加条件は別途必要です。2級の詳細は建築・躯体・仕上げの対応表と診断をご覧ください。

1級技士がいても、会社が建築工事業の許可だけを取得した状態で、内装や塗装等の独立した専門工事を何でも請け負えるわけではありません。資格が内装仕上工事業に対応していることと、会社がその許可を受けていることは別です。

建築一式工事は、総合的な企画・指導・調整のもとに建築物を建設する工事です。専門工事を単独で請け負う場合は、その工事に必要な許可を確認します。許可が必要になる請負金額や支給材料の扱いは、小さな工事でも許可が必要になる場合で説明しています。

根拠:県手引き1〜13頁・建設工事の種類と許可の区分、同24頁・資格の対応。

埼玉県で使う資格の証明書と、会社側の確認事項は?

資料がそろっていなくてもご相談いただけます。申請する業種と使う要件を確認してから、必要なものをご案内します。申請書類としては、営業所技術者等証明書(第8号)、技術検定合格証明書の写し、現在の常勤確認資料等を確認します。

資格だけを使う場合と、経験も使う場合の資料
申請で使う要件主な確認資料
技士の資格で対応する業種技術検定合格証明書で、1級建築施工管理技士であることを確認します。合格通知と合格証明書は別です。
古い合格年度の技士で解体資格の証明に加え、登録解体工事講習の修了証、又は解体工事の実務経験証明書(第9号)と裏付け資料等
第一次検定合格後の経験を使う第一次検定の合格時期が分かる証明書、実務経験証明書(第9号)、当時の在職・対象工事の内容と期間を示す資料等
申請する営業所での現在の勤務法人・個人、役員・従業員等の立場に応じた保険や税の資料等。過去の経験を証明する資料とは分けて確認します。

合格証明書の紛失や氏名変更がある場合は、現住所を管轄する国土交通省の地方整備局等で、再交付・書換の手続きを確認できます。

前の勤務先で担当した工事の経験も、証明の対象になり得ます。当時の在職、証明者の対象業種の許可、必要に応じた契約書・注文書・請求書や入金記録等を確認します。証明者の許可状況等によって工事資料を省略できる場合もあり、全員に同じ資料が必要とは限りません。前の会社へ経験証明を依頼する場合もご覧ください。

資格や経験の条件を満たしたうえで、申請する営業所での専任・常勤が必要です。会社としては、経営管理体制、適切な社会保険への加入、財産的基礎、営業所の実態等も確認します。新規許可の準備を始める記事では、会社全体の確認項目を説明しています。

根拠:県手引き38〜39頁、同52〜54頁・経験と常勤の確認資料、建設業振興基金・合格証明書の再交付等。

必要な業種が決まっていなくてもご相談いただけます

司法書士・行政書士の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

「1級は持っているけれど、どの許可が必要か分からない」という段階でもご相談ください。これから請け負いたい工事を伺い、資格で対応できる業種と、経験の証明が必要な場合を一緒に確認します。証明書が見つからない場合や、前の会社に何を頼めばよいか分からない場合も、必要な確認からご案内します。

1級建築施工管理技士・技士補で許可を検討する方へ

希望する工事と、使える資格・経験を確認します

  • 資格の正式名称と、必要な許可業種を確認する
  • 解体の追加条件や、第一次検定合格後の経験を確認する
  • 営業所での勤務状況と、会社全体の許可条件を確認する

業種の判断や資料集めを済ませてからでなくても構いません。今のお仕事と、これから請け負いたい工事について、分かる範囲でお話しください。必要な資料は状況に応じてご案内します。

1級建築施工管理技士での許可について相談する会社全体の確認項目は、建設業許可の判定チャットでも見られます。

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