埼玉県・一般建設業の資格と技術者
電気工事施工管理技士で
取れる建設業許可は?
フローチャートで診断
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電気工事施工管理技士があれば、どの工事の許可を取れる?
電気工事施工管理技士を持っていて、建設業許可を取りたいと考えています。電気工事士とは何が違うのでしょうか。機械の据付けや火災報知設備の工事も受けたいのですが、同じ資格を使えますか。
資格だけで対応するのは電気工事業です。機械器具設置・消防施設には、その業種の実務経験も必要です。
第二次検定(旧実地試験)まで合格した1級・2級電気工事施工管理技士は、どちらも一般建設業の電気工事業の技術者資格に対応します。この資格を使って電気工事業を申請する場合、合格後に一律3年・5年の経験を追加する必要はありません。
電気工事以外では、機械器具設置工事業と消防施設工事業について、第一次検定合格後の実務経験を使う方法があります。1級は合格後3年以上、2級は合格後5年以上の、申請する業種の工事経験が必要です。
ただし、施工管理技士があれば、資格が必要な配線等の作業を全て行えるという意味ではありません。作業に必要な電気工事士等の資格と、会社が行う登録・届出は別です。本記事は、小さな会社や個人事業主の一般建設業の営業所技術者を対象に、その違いから説明します。
根拠:埼玉県・令和8年手引き24頁、表4のコード27・2E・28・2F、国土交通省・実務経験による技術者資格要件の見直し。作業資格は県手引き18頁と電気技術者試験センターの説明。
資格を使う前の3つの確認ポイント
- 資格の正式名称と、合格した検定電気工事施工管理技士・技士補、電気工事士、電気通信工事施工管理技士を区別します。
- これから請け負う工事の業種電気工事なのか、機械器具設置・消防施設・電気通信等なのかを、実際の工事内容から確認します。
- 資格の合格時期と、その後の担当工事別業種の経験を使う場合は、第一次合格後の仕事内容と期間を確認します。単に在籍していた年数ではありません。
電気工事施工管理の資格をフローチャートで診断
希望する許可業種と、電気工事施工管理技術検定の合格状況から、一般建設業の技術者要件を確認します。業種や資格の名前が分からない場合も、ご相談いただけます。
フローチャート:電気工事?ほかの業種も必要?
図の選択肢を押すと、その先が開きます。途中の回答も変更できます。
5とおりの結論を、まとめて見る
建設業許可は、電気工事業を検討していますか? 電気工事業です電気工事施工管理技術検定は、第二次検定まで合格していますか? 第二次まで合格・技士です
1級・2級技士は、電気工事業の資格要件に対応します
- 一般建設業の電気工事業では、資格取得後に一律3年・5年の経験を追加する必要はありません。現在の専任・常勤と会社全体の要件も確認します。
- 実際の配線等に必要な電気工事士等の資格と、電気工事業法の登録・届出は別です。
建設業許可は、電気工事業を検討していますか? 電気工事業です電気工事施工管理技術検定は、第二次検定まで合格していますか? 第一次のみ合格・技士補です
技士補だけでは、電気工事業の資格要件を満たしません
- 第一次合格後3年・5年の方法も、電気工事業には使えません。第二次までの合格や、電気工事士など、ほかの資格・経験による要件を確認します。
- すでに電気工事士の免状をお持ちなら、その免状と経験から検討できる場合があります。分からない段階でもご相談ください。
建設業許可は、電気工事業を検討していますか? ほかの業種です希望する業種は、機械器具設置か消防施設ですか? 機械器具設置か消防施設です電気工事施工管理の第一次検定に合格したのは、1級・2級のどちらですか? 1級の第一次に合格しました
1級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が3年以上必要です
- 機械器具設置・消防施設のうち、申請する業種の実務経験を証明します。技士・技士補のどちらにも使える方法です。
- 電気工事の経験年数を、そのまま別業種の経験にはできません。実際の工事内容と本人の担当・期間を確認します。
建設業許可は、電気工事業を検討していますか? ほかの業種です希望する業種は、機械器具設置か消防施設ですか? 機械器具設置か消防施設です電気工事施工管理の第一次検定に合格したのは、1級・2級のどちらですか? 2級の第一次に合格しました
2級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が5年以上必要です
- 機械器具設置・消防施設のうち、申請する業種の実務経験を証明します。合格から5年が過ぎただけでは足りません。
- 証明者や当時の工事資料が分からない場合も、経歴を伺い、必要な資料を一緒に確認できます。
建設業許可は、電気工事業を検討していますか? ほかの業種です希望する業種は、機械器具設置か消防施設ですか? 電気通信など、別の業種です
電気通信などは、その業種の別の資格・経験を確認します
- 電気工事施工管理技士の資格だけで対応する業種ではなく、この資格の第一次合格後3年・5年を使う2業種にも含まれません。
- 電気通信工事施工管理技士は別の資格です。実際に請け負う工事と、お持ちの資格の正式名称から確認します。
一般建設業の営業所技術者の資格・経験を確認する図です。電気工事士法等による作業の資格、会社の許可要件、電気工事業の登録・届出は別途確認します。
1級・2級・技士補で、取れる許可は変わる?
一般建設業の電気工事業では、1級技士・2級技士とも資格要件に対応します。違いを確認したいのは、第一次検定のみの技士補か、第二次まで合格した技士か、そして別業種の経験を使うかどうかです。
| 資格・合格状況 | 電気工事業 | 機械器具設置・消防施設 |
|---|---|---|
| 1級・第二次まで合格 1級電気工事施工管理技士 | 資格による要件に対応します。 | 1級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が3年以上必要です。 |
| 2級・第二次まで合格 2級電気工事施工管理技士 | 資格による要件に対応します。 | 2級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が5年以上必要です。 |
| 1級・第一次のみ合格 1級電気工事施工管理技士補 | 技士補だけでは対応しません。第一次合格後3年の方法も使えません。 | 1級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が3年以上必要です。 |
| 2級・第一次のみ合格 2級電気工事施工管理技士補 | 技士補だけでは対応しません。第一次合格後5年の方法も使えません。 | 2級の第一次合格後、申請する業種の工事経験が5年以上必要です。 |
ここでいう3年・5年は、建設業許可の技術者要件です。第二次検定を受けるための実務経験年数とは別です。電気工事業自体は、この第一次検定合格後3年・5年による方法の対象ではありません。
資格・経験の要件を満たしていても、現在の営業所での専任・常勤や、経営してきた経験、財産、社会保険等の許可要件は別途確認します。1級の特定建設業に関する要件や、現場技術者の配置・兼任の詳しい条件は、本記事の対象外です。
根拠:県手引き24頁・資格表、国交省・一般建設業の実務経験要件。技士・技士補は電気工事施工管理技術検定の合格状況で区別します。
電気工事士とは、何が違う?
電気工事施工管理技士は、工事の施工管理に関する資格です。電気工事士は、電気工事士法の対象となる工事の作業に従事するための資格です。施工管理技士を持っていることだけを理由に、電気工事士等の資格が必要な作業まで行えるわけではありません。設備の区分と作業内容に応じて、必要な資格を確認します。
一方、電気工事士の免状も、建設業許可の技術者要件として使える場合があります。一般の電気工事業については、次の違いがあります。
| 持っている資格 | 一般の電気工事業の技術者要件 |
|---|---|
| 1級・2級電気工事施工管理技士 | 第二次検定までの合格により、資格要件に対応します。資格取得後の追加実務経験は一律には求められません。 |
| 第一種電気工事士 | 免状の交付を受けていれば、取得後の追加実務経験は不要です。試験合格だけとは区別します。 |
| 第二種電気工事士 | 免状取得後の電気工事の実務経験3年以上が必要です。施工管理技士の第一次合格後3年とは別の条件です。 |
例えば、1級技士補だけでは電気工事業の資格要件を満たさなくても、第一種電気工事士の免状を持っていれば、その免状から検討できます。施工管理の資格だけで判断せず、ほかにお持ちの免状や合格証明書も確認します。
工事士の資格を使う場合の詳しい説明は、第一種電気工事士で建設業許可を検討する記事、第二種電気工事士と免状取得後3年の実務経験の記事をご覧ください。
根拠:県手引き25頁・コード55、56、同18頁・直接作業に必要な資格。電気技術者試験センター・電気工事士の資格と作業範囲。
機械器具設置や消防施設は、電気工事の経験で取れる?
必要なのは、申請する業種の工事経験です。電気工事を長く担当していたことだけで、機械器具設置・消防施設の経験年数を満たすわけではありません。第一次合格後に、本人がどの工事を、どの期間担当したかを確かめます。
例えば、工場の機械に電源を供給する配線工事をしていた場合、その経験を、そのまま機械本体の据付工事の経験とすることはできません。火災報知設備の工事を担当していた場合も、単なる電源工事なのか、消防施設工事に当たる工事なのかを資料から確認します。
合格前の経験は、この3年・5年には含めません。合格後も、在職期間の全てが申請する業種の工事経験になるわけではありません。複数業種の経験を使うときは、原則として同じ期間を二重に計算せず、工事と従事期間を確認します。
また、消防施設工事には、消防設備士等の免状がなければ直接従事できない作業があります。建設業許可の技術者要件と、個々の作業に必要な資格を分けて確認してください。旧制度の資格で第一次合格の時期が分からないときは、証明書を示して県へ確認します。
根拠:県手引き18頁・直接従事の注意、24頁・資格表、95〜96頁・実務経験の考え方。
電気設備なら、どの工事も電気工事業?
設備の名前に「電気」が付いていても、全て同じ業種ではありません。県の手引きでは、電気工事、機械器具設置、消防施設、電気通信を分けています。
| 請け負う工事の内容 | 業種・資格を確認する考え方 |
|---|---|
| 構内電気設備、照明設備、送配電設備等を設置する | 電気工事の例です。電気工事施工管理技士は、電気工事業の資格要件に対応します。 |
| 機械を組み立て、工作物に取り付ける | 機械器具設置工事を検討します。ただし、電気・管・消防施設等の専門工事に該当するものは、原則としてその業種に区分します。機械を扱うだけで一律に決まりません。 |
| 火災報知設備等を設置する | 消防施設工事の例です。電気工事の資格だけで対応する業種ではなく、申請する業種の実務経験等を確認します。 |
| 有線・無線通信設備、ネットワーク設備等を設置する | 電気通信工事として確認します。電気通信工事施工管理技士は別の資格であり、電気工事施工管理の資格だけの対応や、この資格の第一次合格後3年・5年の対象ではありません。 |
契約書の工事名だけで分からない場合は、見積内訳・仕様書・施工範囲等を確認します。附帯工事を含む契約もあるため、一部分の名称だけで業種を決めないでください。実際の工事と使える資格・経験から業種を考える記事でも説明しています。
根拠:県手引き4頁・電気、同7〜8頁・機械器具設置と電気通信、10頁・消防施設。資格の対応は同24頁・コード27、28と31、32の違い。
建設業許可を取れば、電気工事業の登録は不要?
建設業許可を取っても、電気工事業法上の手続の確認は必要です。電気工事業の登録・届出等は、建設業法の許可や、個人が持つ施工管理技士・電気工事士の資格とは別です。
県の案内では、一般用電気工作物等の工事を行い、建設業許可を取得している事業者は「届出」の区分です。すでに登録している事業者が建設業許可を取得した場合も、新たに届出が必要とされています。自家用電気工作物の工事のみを行う場合は、別の区分になります。
許可を取る前後に必要な手続は、現在の登録・許可の状況と、実際に扱う工事を確認したうえで判断します。電気工事業法上の「主任電気工事士」と、建設業許可の「営業所技術者」も別の役職です。
参照:埼玉県電気工事業の手続区分と手続先、登録申請と主任電気工事士の選任。登録・届出の詳細な申請方法は、本記事では扱いません。
合格証明書と経験は、どの資料で確認する?
電気工事業に技士の資格を使う場合と、機械器具設置・消防施設に経験も使う場合では、必要な証明資料が異なります。
| 確認すること | 主な資料と注意点 |
|---|---|
| 資格名、級、合格状況と時期 | 技術検定合格証明書の写し等。施工管理技士・技士補と、電気工事士の免状を区別します。別業種に経験を使う場合は、第一次検定の合格時期も確認します。 |
| 申請する業種の経験と、当時の勤務先 | 実務経験証明書(様式第9号)、在職資料、当時の勤務先の対象業種の許可通知書等。工事実績の確認が必要な場合は、工事内容の分かる契約書・注文書・請求書等と入金記録も確認します。 |
| 現在の営業所での専任・常勤 | 営業所技術者等証明書(様式第8号)と、社会保険・税等の勤務資料。個人・法人、役員・従業員等の立場に応じて確認します。 |
県の手引きには、証明する期間全体の対象業種の許可を確認できる場合などに、工事実績資料の提示を省略できる扱いがあります。ただし、決算報告等で工事実績を確認できない場合は、追加資料を求められることがあります。「電気の許可があった」だけで、別業種の経験まで証明できるわけではありません。
前の会社での経験も、当時の使用者等による証明を検討できます。証明者や資料が分からない場合は、分かる範囲の経歴から相談できます。会社全体の許可要件は、新規許可を検討する方への案内をご覧ください。
資格と工事の業種が分からないときは?

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
「今持っている資格で、これから受けたい工事の許可を取れるのか」という段階でご相談ください。資格名や、工事がどの業種になるのかが分からなくても構いません。お仕事の内容を伺い、使える資格と経験、必要な登録・届出を一緒に確認します。証明書や工事資料が必要な場合は、何を用意すればよいかもご案内します。
電気工事施工管理技士・技士補から許可を検討する方へ
自社の工事には、どの許可と資格が必要?
- 実際に請け負う工事と、使える資格・経験を確認する
- 建設業許可と、作業の資格・電気工事業の登録等を区別する
- 本人の勤務状況と、会社全体の許可要件を確認する
関連するQ&A
2級でも、電気工事業の許可を取れる?
第二次検定まで合格した2級電気工事施工管理技士は、一般建設業の電気工事業の技術者資格に対応します。合格後5年の追加経験が一律に必要なわけではありません。会社全体の要件や、現在の専任・常勤も確認します。
1級技士補で、電気工事を3年経験したら使える?
第一次合格後3年の方法は、電気工事業には使えません。機械器具設置・消防施設で、その業種の工事経験を使う場合と区別してください。電気工事業では、第二次までの合格や、電気工事士等の別の資格・経験による要件を確認します。
電気工事施工管理技士だけで、配線作業もできる?
電気工事士法で資格が必要な作業は、設備と作業内容に応じた電気工事士等の資格が必要です。建設業許可の技術者資格を満たすことと、個々の作業ができることは別です。
電気通信工事業にも、そのまま使える?
電気工事施工管理技士の資格だけで対応する業種ではなく、この資格の第一次合格後3年・5年の経験を使う方法も対象外です。電気通信工事施工管理技士など、その業種の資格・経験を確認します。