産廃収集運搬・車両/品目/許可地域

リフォームの廃材は、どの産廃品目になる?
フローチャートで確認

最終更新:

木材もボードも配管も出る現場。どの品目で申請すればよい?

想定されるご相談

リフォームの下請をしています。元請から、撤去した廃材を処分場まで運べるようにしてほしいと言われました。木材や石こうボード、古い配管などが出ますが、産廃の許可は「がれき類」を取れば足りるのでしょうか。

「リフォーム廃材」という一つの許可品目はありません

木材は木くず、塩ビ管は廃プラスチック類、金属の配管は金属くずというように、材質と発生した作業から品目を確かめます。石こうボードは、がれき類ではなく「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」に該当します。紙などが付いている場合は、付着した状態を示して、必要な許可品目を自治体へ確認してください。

下請など、他社の産廃を許可業者として運ぶ場合は、運ぶ物に対応した品目が、自社の許可に含まれている必要があります。「建築廃材を運べる許可がある」という説明だけで済ませず、許可証の「事業の範囲」と限定事項まで照合してください。

品目を決める前に確認すべき3つのポイント

  • 工事で撤去した物か、住人の不用品か建物から外した廃材と、工事前からあった家具・生活用品を分けます。住宅内にある物がすべて工事の産廃になるわけではありません。
  • 材質・付着物と、石綿などの調査結果写真だけでなく製品名や仕様、事前調査の結果も確認してください。見た目だけで石綿なしとは判断できません。
  • 運搬と処分、それぞれの許可範囲自社の収集運搬業許可に対象品目があるか、搬入先の処分業許可でもその物を扱えるかを確認してください。処分場へ持ち込めることと、自社が運べることは別です。

リフォーム廃材の品目をフローチャートで確認

運ぶ予定の廃材の写真、製品名、事前調査の結果をもとに答えてください。代表的な単一材の分類です。複合材や混合物、石綿・水銀等がある物は個別の確認が必要です。図の「ガラ陶」は「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」の略です。

フローチャート:リフォーム廃材と産廃品目

6とおりの結論を、まとめて見る
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 材質・石綿等を確認済みの工事廃材単一の材質として確認できた廃材は、どれですか? 木材・樹脂製の物木の下地材などですか、それとも樹脂製の物ですか? 木の下地材・木製建具など

    建設工事から出た木材は、木くずに当たります

    • 木くずの許可と限定事項を確認してください。住人の家具は、この結果とは別です。
    • 金物や樹脂が付いた物は、写真や仕様を示し、必要な品目を自治体へ、受入れ条件を処分先へ確認してください。
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 材質・石綿等を確認済みの工事廃材単一の材質として確認できた廃材は、どれですか? 木材・樹脂製の物木の下地材などですか、それとも樹脂製の物ですか? 塩ビ管・樹脂製の床材など

    塩ビ管など樹脂製の廃材は、廃プラスチック類です

    • 廃プラスチック類の許可範囲と、搬入先の受入れ条件を確認してください。
    • ビニールクロスの裏紙など、別素材が付いている物は、その材質に対応する品目も自治体へ確認してください。
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 材質・石綿等を確認済みの工事廃材単一の材質として確認できた廃材は、どれですか? 金属の配管・金属板など

    金属の配管や板などは、金属くずに当たります

    • 金属くずの許可範囲と限定事項を照合してください。
    • サッシに付いたガラスなども一緒に運ぶときは、別の品目の許可も必要か、自治体へ確認してください。
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 材質・石綿等を確認済みの工事廃材単一の材質として確認できた廃材は、どれですか? 石こう・ガラス・コンクリート等

    石こう等はガラ陶、工事のコンクリート片はがれき類です

    • 石こうボード・窓ガラス・陶磁器の便器等を運ぶときは、許可証のガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くずを確認してください。
    • 建物等の新築・改築・除去で生じたコンクリート片は、がれき類です。
    • 石こうボードの紙等も含め、実際の状態に対応する品目と受入れ条件を確認してください。
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 住人の家具・生活ごみ

    住人の家具や生活ごみは、原則として一般廃棄物です

    • 工事のついでに頼まれても、建設工事から出た産廃とは区別してください。
    • 産廃の木くずの許可だけで引き取らず、市区町村の処理方法を住人に案内してください。
  • 運ぶ予定の物は、次のどれですか? 混合物・材質不明・石綿等が心配

    品目が不明な物は、分類が確定してから運びます

    • 複合材・混合物は写真と製品仕様、発生状況を示して、必要な品目の組合せを自治体へ確認してください。
    • 石綿・水銀等の情報がないまま、通常の廃材として混載しないでください。
    • 石綿や特別管理産廃に関わる物は、この診断では扱いを判断できません。石綿等に対応する処理業者や自治体へ確認してください。

この図では、代表的な廃材の品目を示しています。許可業者として運ぶ前に、自社の許可証の限定事項と、処分先の受入れ条件も確認してください。

木材・配管・ボードは、許可証のどの品目?

「キッチン一式」「内装ごみ」という現場での呼び名だけでは、申請する品目は決められません。木、樹脂、金属などに分けて、何を運ぶ予定かを書き出してください。通常の建設工事から出た廃材は、下表のように分類します。石綿・水銀等を含む物や、成分の分からない物は、この表だけで判断しません。

リフォーム廃材と産廃品目の対応例
現場で出る物照合する品目間違えやすい点
撤去した木の下地材・木製の建具木くず建設工事から出た木材が対象。金物や樹脂が付いたままなら、複合材としても確認する
塩ビ管・樹脂製の床材・ビニールクロス廃プラスチック類裏紙・接着剤・別素材が付いている場合は、構成する物を確認する。紙だけの壁紙とは区別する
金属の配管・アルミサッシの枠金属くずサッシのガラスや樹脂部分まで、金属くずだけで扱えるとは限らない
石こうボード(石膏ボード)ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くずがれき類ではない。紙等との複合状態や、石綿の有無を別途確認する
窓ガラス・陶磁器製の便器やタイルガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず付着した金属・樹脂・下地材や、工事での取り外し方も確認する
基礎・土間などを壊したコンクリート片がれき類建物等の新築・改築・除去に伴って生じたもの。品目名に「コンクリート」とあるかだけで選ばない
工事から出た紙だけの壁紙くず紙くず紙くずには発生する業種等の条件がある。樹脂でできた壁紙とは区別する
撤去したグラスウール・ロックウールガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず「断熱材=廃プラスチック類」ではない。樹脂製の断熱材や表面材と区別する

分類の根拠:さいたま市「産業廃棄物の種類」、埼玉県「建設副産物の手引」(PDF)、県の排出事業者向けFAQ。製品の構成や発生状況によって扱いが変わるため、個別の品目は許可先自治体へ確認してください。

グラスウールについては、メーカーのマグ・イゾベール「グラスウールの処分方法」でも「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に分類しています。製品の外被材等がある場合は、その構成も確認します。

石こうボードは、がれき類だけの許可では足りません

「石こうボードも、壊したコンクリートと一緒では?」と迷うかもしれません。さいたま市の分類表では「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」の例として挙げられています。この品目は「ガラ陶」と略して呼ばれることもあります。がれき類とは別の品目です。

がれき類のみの収集運搬業許可で、石こうボードも運べるとは判断しないでください。表面の紙やほかの建材が付いていれば、その状態を示して、必要な品目の組合せを自治体へ確認してください。京都市の分類検索では、石こうボードに「紙くず」と「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」の両方を挙げています。埼玉県で運ぶ場合も、紙や壁紙がどれだけ付いているか、どの状態で運ぶかを示し、必要な品目を許可先自治体へ確認してください。

処分先には「ガラ陶を受け入れていますか」だけでなく、「この石こうボードを受け入れられますか」と、現物の状態を伝えて確認してください。廃石こうボードは安定型最終処分場で埋立処分できる対象から除かれています。受入れ可能な施設でも、付着物や分別方法には条件があるため、搬入前の確認が必要です。

出典:京都市「石膏ボード」、埼玉県「建設副産物の手引」(PDF、本文3ページの分類表・注意書き)。

「混合廃棄物」の許可を取れば、まとめて運べる?

「混廃」「建設混合廃棄物」は、いくつかの廃棄物が混ざった状態を表す呼び方です。「混合廃棄物」という一つの許可品目を取れば、ほかの品目が不要になるわけではありません。何が含まれるかを確かめ、それぞれの産廃を扱う許可が自社にあるか、許可証を確認してください。

例えば、樹脂の裏に紙が付いた壁紙や、ガラスを付けたままのアルミサッシは、商品名だけでは一つの材質に決められません。木くずや樹脂片が混ざった袋を「がれき類」とだけ扱うことも避けてください。写真や製品仕様、発生した作業について元請から情報をもらってください。品目を判断できない物は、その情報を示して自治体へ確認します。処分先には、実際の状態で受け入れられるかを確認してください。

「中間処理場で分けてくれる」と言われた場合も、運ぶ物に対応する自社の許可が必要です。分別できる廃材は現場で分け、複合材のまま運ぶ物は、その状態を伝えて相談してください。自社の置場へ持ち帰って選別・保管することも、積替え保管なしの収集運搬業許可だけでできるとは限りません。

キッチン改修の廃材と、許可証で不足する品目

キッチン改修を請け負った下請業者が、元請から廃材の運搬も頼まれた架空の例です。廃材の材質と石綿等を含まないことを確認し、材料ごとに分別しています。壁紙や断熱材など、この例に含まれない物が出る現場では、その分も追加して確認します。

木材・樹脂・金属・石こうボードを分けた架空例です。石こうボードに付く紙等も含め、必要な品目を確認してください。

自社の許可証に「木くず」「廃プラスチック類」「金属くず」「がれき類」があるとします。この許可証の「事業の範囲」には、石こうボードに必要なガラ陶がありません。石こうボードを運ぶには、自社の許可範囲を追加で確認する必要があります。

品目が足りない物は、そのまま引き受けて運ばないでください。今回は元請から対応する許可業者へ運搬を委託してもらい、自社で今後も運びたい場合は、許可範囲を広げる手続を検討します。品目を追加するには、原則として事業範囲の変更許可が必要です。

許可業者として運ぶ前の照合箇所
確認するもの見る箇所・確かめる内容
自社の収集運搬業許可証「事業の範囲」の品目、限定事項、石綿含有産業廃棄物等を含むか除くか、有効期限、積替え保管の有無
積む場所・下ろす場所の許可それぞれの地域で、今回の品目を運べるか。別の県の許可にも同じ品目があるとは限らない
搬入先の処分業許可と受入れ条件その施設・処理方法で対象品目を扱えるか。付着物、石こうボードの状態、容器・分別方法など

許可品目・限定事項と変更許可の根拠:埼玉県の現行手引・申請様式。地域の確認は積む県・下ろす県の許可の記事も参考にしてください。

残置家具・石綿・蛍光灯は、通常の廃材と分けて確認

住人から頼まれた家具や生活用品

「工事のついでに、このたんすも捨ててほしい」と頼まれても、住人が生活で使っていた不用品は、工事から生じた木くずとは違います。家庭の家具・生活ごみは原則として一般廃棄物です。産廃の木くずの許可があることを理由に引き取らず、市区町村の処理方法に従ってもらってください。

古いボードや仕上材など、石綿の確認が必要な物

石綿は、古い建材の見た目や「ボード」という呼び名だけでは判断できません。解体・改修では、工事前に対象部分の材料について事前調査が必要です。元請から調査結果等の情報を受け取り、石綿含有が判明した物や確認できていない物を、普通の廃材に混ぜないでください。

石綿含有産業廃棄物と、特別管理産業廃棄物の「廃石綿等」は同じ扱いではありません。必要な許可や運搬方法が違うため、自治体の担当窓口や対応する処理業者へ確認してください。本記事は、石綿の除去方法や石綿を含む廃棄物の運搬を案内するものではありません。

蛍光灯や、成分の分からない塗料

水銀を使用した蛍光灯は、ガラスだけの廃材として扱いません。県のFAQでは廃プラスチック類・金属くず・ガラ陶の混合物で、水銀使用製品産業廃棄物に当たるとしています。許可の含む・除くの記載と、破損させずに運ぶ方法の確認が必要です。塗料や接着剤なども、成分や液状・泥状・固形といった状態を確認してから分類します。

出典:埼玉県FAQの一般廃棄物との区分・品目、県「建築物の解体・リフォーム工事の発注者の皆さまへ」、県「石綿含有産業廃棄物の取扱いについて」。

品目の分類と、収集運搬業の許可が要るかは別です

「木くずに当たる」と分かっても、自社に許可が必要かどうかは、工事の契約上の立場によって違います。元請が自ら出した産廃を自社で運ぶ場合は、原則として収集運搬業許可は不要ですが、運搬基準や処分の委託に関する決まりは守る必要があります。下請が元請の廃材を運ぶ場合は、原則として許可が必要です。

元請・下請や自己運搬の違いは建設業許可で産廃も運べるかの記事、下請の運搬と例外の条件は下請現場の廃材を自分の車で運ぶ場合の記事をご覧ください。

品目を調べるときの用語

産廃の品目
木くずや金属くずなど、産業廃棄物の種類です。商品名や現場での分別名と、許可証に書かれる種類が同じとは限りません。
ガラ陶
この記事で使う「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」の略称です。がれき類とは別の品目です。
混合廃棄物・複合材
混合廃棄物は複数の廃棄物が混ざったものです。複合材は、紙や樹脂など複数の材料でできた建材などを指します。いずれも名称だけで許可品目を一つに決めません。
許可の限定事項
扱える物を限定したり、特定の物を除外したりする条件です。品目名が同じでも、許可証の限定事項によって扱える範囲が異なります。

廃材名と許可証の品目が合わず、迷っている方へ

司法書士・行政書士の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

廃材がどの品目に当たるか、分からないままでもご相談ください。運びたい物について、分かる範囲でお話しいただければ構いません。材質や必要な品目、元請へ確認したいことは一緒に確かめましょう。写真や書類が必要な場合は、何を用意すればよいかもご案内します。

普通産廃・積替え保管なしの収集運搬を始めたい方へ

リフォーム廃材の品目と、産廃申請のご相談

  • 予定する普通産廃と、申請する品目・許可地域の整理
  • 保有する許可の品目・限定事項と、追加申請の確認
  • 運搬車両・容器、講習、必要書類の準備

普通産廃の品目や、収集運搬業の申請に必要な準備についてご相談いただけます。家庭ごみ、石綿を含む廃棄物、特別管理産廃の回収・処分の依頼先を案内するサービスではありません。

産廃収集運搬業許可の相談・業務案内を見る新規申請の資料は必要書類の記事、車両・容器の条件は登録できる車両の記事でも確認できます。

リフォーム廃材の品目でよくある疑問

断熱材は、すべて廃プラスチック類?

材質によって違います。発泡スチロールなど樹脂の断熱材と、グラスウール・ロックウールは区別します。表面の紙やアルミ等も含め、製品の仕様と石綿等の調査結果を確認してください。

許可申請では、念のため全部の品目を選んでよい?

運搬計画に合う品目を選びます。品目に応じた車両・容器や運搬方法の説明が必要になるため、今後受ける予定の仕事と廃材を具体的にしてから準備してください。

元請から渡されたマニフェストと、現物の品目が違うときは?

そのまま運ばず、元請へ現物の写真や材質を示して確認してください。書類の品目だけを自社の許可に合わせるのではなく、現物の分類と許可、契約・マニフェストの記載を一致させる必要があります。