産廃収集運搬・車両と運搬設備
産廃の許可に登録できる車両は?
フローチャートで確認
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今ある軽トラックやダンプで、産廃の許可を取れる?
リフォームの仕事で使っている軽トラックを、産廃の運搬にも使いたいと考えています。産廃専用の車を買わないといけないのでしょうか。ダンプやバンでも登録できるのか、車を選ぶときの条件を知りたいです。
車種だけでは決まらず、運ぶ産廃に合う車両・容器が必要です
埼玉県の手引は、「大型トラックだけ」「ダンプだけ」と車種を限定するのではなく、産廃が飛び散ったり、液体や悪臭が漏れたりしない運搬方法を求めています。今ある車を使う場合も、申請する品目と、その車の荷台・荷室や容器を合わせて検討します。
ただし、「どんな車でも、そのまま何でも運べる」という意味ではありません。車検の有効期間、申請者が使えることを示す書類、他社の登録車両でないこと、ディーゼル車規制なども確認が必要です。
車を選ぶ前に確認すべき3つのポイント
- 運ぶ品目と、その状態木くずやがれき類なのか、水分の多い汚泥・液体なのかで、必要な荷台や容器が違います。
- 荷台・荷室と、容器・シート実際に用意する設備で、飛散や漏れを防げるかを確認してください。
- 車検証等と、車両の使用関係車検の期限、使用者、他社での登録の有無、古いディーゼル車の排出ガス対策を確認します。
この記事は埼玉県の普通産廃収集運搬業(積替え保管なし)の車両・設備を対象としています。車両の登録条件と、現場の廃材を許可なしで運べるかどうかは別です。下請の運搬は下請現場の廃材を自分の車で運ぶ場合の記事をご覧ください。
品目別の運搬設備をフローチャートで確認
運ぶ予定の産廃を一つ思い浮かべてください。普通産廃の運搬設備を考えるための図です。車検、使用関係、他社での登録、排出ガス規制は、どの結果でも別に確認が必要です。
かんたん診断:運ぶものに合う設備は?
あてはまるものを選んでください
4とおりの結論を、まとめて見る
運ぶ予定のものは、どの状態に近いですか? 液体・水分の多い汚泥中身が漏れない容器や、それに適した車両を用意していますか? 用意している
品目に合う密閉・水密設備で、運搬方法を計画します
- 廃油、廃酸・廃アルカリ、汚泥では設備の例が違います。本文の比較表で、材質や腐食対策も確認してください。
- 例えば廃油を密閉型ドラムで運ぶなら、その容器の写真を用意し、事業計画にもドラムを使う方法を記載してください。
運ぶ予定のものは、どの状態に近いですか? 液体・水分の多い汚泥中身が漏れない容器や、それに適した車両を用意していますか? まだ用意していない
液体や水分の多い汚泥は、漏れを防ぐ容器・車両が必要です
- 普通の荷台とシートだけで運ぶ計画にせず、品目に合う密閉容器や水密仕様の車両等を検討してください。
- 購入前に、運ぶ品目と水分等の状態、購入予定の車両・容器を県へ伝え、必要な設備を確認してください。
運ぶ予定のものは、どの状態に近いですか? 燃え殻・ばいじん等の粉状
粉状の産廃は、容器や密閉設備で飛散を防ぎます
- 県の例は、ドラム缶・フレコンバッグや、水密仕様ダンプ・密閉コンテナ車です。
- 袋や容器の状態、積み方も含めて、外へ飛散・流出しない方法を事業計画に記載してください。
運ぶ予定のものは、どの状態に近いですか? その他の固形物
固形物は、シート・容器等で飛散や流出を防ぎます
- 県の例はフレコンバッグや、ダンプ・コンテナ車等への直積みとシート掛けです。運ぶものの性質に合う方法を選んでください。
- 積載できる重さ・大きさも確認してください。石綿や水銀を含むものは、この一般的な例だけでは判断できません。
軽トラック・ダンプ・バンを使うときの考え方
「産廃の許可を取るなら、まず専用車を買わないと」と思うかもしれません。県の手引では、車両と容器を組み合わせた運搬方法も示されています。買い替えを決める前に、運ぶものの大きさ・重さ・水分と、今ある車でできる対策を確かめてください。
| 検討する車両 | 確認すること |
|---|---|
| 軽トラック・平ボディ | 荷台から落下・飛散しない積み方と、シートや容器を用意できるか。積載できる重さ・大きさにも合わせます。 |
| ダンプ・コンテナ車 | がれき類等のシート掛けと、水分の多いものを運ぶ場合の漏れ対策。普通のダンプと水密仕様のダンプは同じではありません。 |
| 貨物用のバン | 荷室に収まり、荷崩れや漏れを防げるか。屋根があっても、液体の容器や悪臭対策が不要になるわけではありません。 |
| タンク車・水密仕様の車両 | 液体や汚泥の性質に合うか。廃酸・廃アルカリでは腐食への対策も必要です。 |
軽トラック・貨物バンについても、運ぶ品目に合う車両・容器を検討します。車検証等と荷台・容器の写真を用意し、判断に迷う車両は購入前に県の窓口へ確認してください。
乗用車や、荷室を改造した車は?
「物が載るから」という理由だけで、乗用車も登録できるとは言い切れません。車検証等の用途・車体の形状、積載方法、運ぶ品目を県へ伝え、登録の可否を確認してください。改造を予定している場合は、産廃の窓口への相談に加え、車検や積載条件について運輸支局等へ相談してください。
同じダンプでも、運ぶものによって必要な設備が違います
建設現場のがれき類と、水分の多い汚泥では、必要な対策が違います。県の手引の例を、車両を選ぶときに比較しやすい形にまとめました。表にない性状のものも、飛散・流出・悪臭を防げる方法が必要です。
| 品目・状態 | 容器の例 | 車両・運搬方法の例 |
|---|---|---|
| その他の産廃・脱水後の汚泥 | フレコンバッグ | ダンプやコンテナ車等への直積みとシート掛け |
| 汚泥など、水分・臭いに注意するもの | 蓋を開けて入れるドラム缶(オープンドラム) | 水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
| 廃油 | 密閉型のドラム缶(クローズドドラム) | タンク車 |
| 廃酸・廃アルカリ | ケミカルドラム、プラスチック容器 | 耐腐食性のタンク車 |
| 燃え殻・ばいじん | オープンドラム、フレコンバッグ | 水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
例えば、木くず・がれき類の運搬から、水分の多い汚泥の運搬まで予定しているなら、荷台にシートを掛ける方法だけで全品目を説明しないでください。漏れを防ぐ容器や車両を用意し、品目ごとの運搬方法を事業計画に記載します。
石綿を含む建材や、蛍光灯などは別の対策も必要です
県の手引では、石綿含有産廃、水銀使用製品産廃、水銀含有ばいじん等について、破損や飛散の防止、他の物との区分などを求めています。これらをパッカー車等で運ぶことはできません。解体・リフォームの現場でも、石綿を含む建材や水銀を含む蛍光灯がないか、排出元へ確認してください。
廃石綿等の特別管理産廃や、石綿・水銀を含む廃棄物は、通常の固形物とは運搬方法が違います。この記事の表だけで判断せず、排出元と申請先に個別の条件を確認してください。
出典:埼玉県の手引・様式に掲載された普通産廃収集運搬業の申請手引(2026年10月版)12~13ページ。表は対策例であり、どの品目も同じ車両で運べるという意味ではありません。
車検証等では、有効期間と使用者を確認します
申請に使う全車両分の、自動車検査証または自動車検査証記録事項の写しを用意します。車検の有効期間は、申請日に有効であることが必要です。
車検証等の「使用者」が、許可を申請する会社や個人と違う場合は、借上げの申出書や契約書などを追加します。「所有者」と「使用者」を取り違えないことが大切です。社長個人の車を会社で使う場合などの基本書類は、新規申請の必要書類の記事で説明しています。
他社が産廃の許可に登録している車は、登録できません
埼玉県の手引は、既に他の事業者の登録車両になっている車両は登録できないとしています。親会社や知り合いの会社のトラックを借りる場合も、貸主が産廃の許可に登録していないか確認してください。
他の事業者との共用を禁止する条件です。自社が他県でも同じ車を届け出る場合は、それぞれの県の手続きを確認してください。
車両写真は、真正面と真横の2方向
車両は真正面と真横から、全体とナンバープレートが分かるように撮影します。容器を使う場合は種類ごとの写真も用意します。例えば、事業計画に「ドラム缶で運搬」と記載するなら、そのドラム缶の写真も用意してください。
出典:県の申請手引6~7ページNo.20・21、13ページ「登録車両・容器の写真」。借上げ車両の契約・駐車場等の条件は26~30ページも確認してください。
古いディーゼル車は、車検があっても県内を走れない場合があります
埼玉県では、条例の排出基準を満たさないディーゼル車の運行を規制しています。県外ナンバーで埼玉県へ入る車も対象です。対象車種や猶予期間があるため、「ディーゼル車は全部使えない」「古い車は全部駄目」と判断しないでください。
産廃の手引では、型式が「KK-」「KL-」「KC-」等で始まる車について、規制対象の可能性を挙げています。型式の記号だけで最終判断せず、粒子状物質を減らす装置(DPF)の装着状況なども確認します。
新しく登録する規制対象車両では、DPF装着証明書の写しなどが必要です。証明書を提出できない場合は、指定の適合ステッカーとナンバープレートを撮影した写真について、手引の条件を確認してください。走行できるか分からない場合は、車検証等の型式と車台番号を用意して、県の大気環境課へ問い合わせます。
出典:県の申請手引6ページNo.20と、埼玉県「ディーゼル車の運行規制」。産廃の申請で確認する書類と、道路を走行できる条件の両方を確認してください。
水密仕様・DPFなどの用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 水密仕様 | 水分が外へ漏れないようにした仕様。普通の荷台にシートを掛けるだけとは違います。 |
| フレコンバッグ | 産廃などをまとめて入れる大型の袋。運ぶものの性質に合うものを使います。 |
| パッカー車 | ごみを圧縮して積み込む車。石綿や水銀を含む対象品目では使えません。 |
| 自動車検査証記録事項 | 電子車検証の情報を確認する書面。使用者、有効期間、型式などの確認に使います。 |
| DPF | ディーゼル車の排気に含まれる粒子状物質を減らす装置。装置の指定・適合と装着証明等を確認します。 |
買い替えを決める前に、車検証等と運ぶものをご相談ください

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
今ある車を使いたい方は、車検証等と荷台の写真、運ぶ予定の廃材をお知らせください。シートや容器で対応できるか、別の設備を検討する必要があるかを確認します。産廃の運搬に使う車の購入を予定している方も、ご相談いただけます。
今ある車を使いたい方も、ご相談ください
事務所で確認する車両・書類の条件
- 運ぶ産廃に、車両・容器の設備が合っているか
- 車検証等の使用者・有効期間と、借上げの追加書類が必要か
- 車両・容器の写真が、事業計画の運搬方法と合っているか
「軽トラックしかない」「ダンプで汚泥も運びたい」「中古のトラックを買う予定」といった段階でも、現在分かっている内容をお知らせください。
産廃の登録車両について相談する業務の範囲と費用は、産廃収集運搬業許可のご案内をご覧ください。登録・許可の可否は申請先の審査によります。関連するQ&A
軽トラックだから、産廃の許可には使えない?
埼玉県の手引は、大型車だけに限定する説明ではありません。軽トラックでも、運ぶ品目、積載条件、飛散・漏れの対策、使用関係を確認して検討します。車種名だけで登録可能と判断せず、迷う場合は車検証等と荷台・容器の写真を県へ示してください。
車を登録すれば、どの産廃も運べる?
運べるのは、取得した許可の事業範囲に含まれる産廃です。そのうえで、品目ごとに飛散・流出・悪臭を防ぐ運搬方法が必要です。普通のダンプを登録しただけで、液体や水分の多い汚泥までそのまま運べるわけではありません。
知り合いの産廃業者と、同じトラックを使える?
埼玉県では、既に他の事業者の登録車両になっている車両は登録できません。車を借りる契約があっても、この条件を満たす必要があります。
車検が通っていれば、古いディーゼル車も使える?
車検が有効でも、県の条例による走行規制の確認が必要です。型式・車台番号とDPF等の装着状況を確認し、分からなければ県の大気環境課へ問い合わせてください。
登録後に、車を買い替えたら?
車両の追加・入替は変更届の対象です。更新までそのままにせず、申請先の手続きと必要書類を確認してください。未届の変更がある場合は更新と変更届の記事もご覧ください。