埼玉県・一般建設業の資格と技術者

管工事施工管理技士で
管工事以外の許可も取れる?
フローチャートで診断

最終更新:

管工事の資格で、機械器具設置や水道施設の許可も取れる?

想定されるご相談

給排水や空調の工事をしていて、管工事施工管理技士を持っています。今後は機械の据付けや保温工事も受けたいのですが、この資格で管工事以外の許可も取れるのでしょうか。1級と2級で違いはありますか。

資格だけなら管工事業です。ほかの対象業種は、第一次合格後の実務経験も必要です。

第二次検定(旧実地試験)まで合格した1級・2級管工事施工管理技士は、どちらも管工事業の資格要件に対応します。一般建設業の管工事業について、技士の資格に加えて一律に合格後3年・5年の経験を求めるという意味ではありません。

一方、機械器具設置・熱絶縁・水道施設など10業種では、第一次検定の合格と、その後の対象工事の実務経験を使える場合があります。必要な経験は、1級の第一次合格後3年以上、2級の第一次合格後5年以上です。管工事を続けていた年数が、そのまま別業種の経験になるわけではありません。

本記事は、小さな会社や個人事業主の一般建設業の営業所技術者を対象にしています。資格・経験だけでなく、現在の専任・常勤や会社全体の許可要件も確認します。

根拠:埼玉県・令和8年手引き24頁、表4のコード29・2G・30・3A、国土交通省・実務経験による技術者資格要件の見直し。

資格を使う前の3つの確認ポイント

  • 技士か技士補か、1級か2級か第二次まで合格した技士と、第一次のみ合格した技士補を区別します。技士補には、管工事業への資格だけの対応はありません。
  • 必要なのは管工事業か、別の業種か「水道」「設備」「機械」という工事名だけで決めず、設備の用途・設置場所・請け負う範囲を確認します。
  • 第一次合格後に、対象工事を経験した期間管工事以外の10業種を検討する場合は、その業種の工事経験と裏付け資料を確認します。合格からの経過年数だけでは足りません。

管工事の資格で取れる許可をフローチャートで診断

希望する業種と、管工事施工管理技術検定の合格状況から、一般建設業の技術者要件を確認します。工事の業種が分からない場合も、ご相談いただけます。

フローチャート:資格だけで使える?経験も必要?

5とおりの結論を、まとめて見る
  • 取りたい建設業許可は、どの業種ですか? 管工事業です管工事施工管理技術検定は、第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第二次まで合格・技士です

    1級・2級技士は、管工事業の資格要件に対応します

    • 一般建設業の管工事業について、一律に合格後3年・5年の経験を追加する必要はありません。合格証明書等で技士の資格を確認します。
    • 現在の専任・常勤や、会社の経営管理体制・財産等の許可要件も確認します。
  • 取りたい建設業許可は、どの業種ですか? 管工事業です管工事施工管理技術検定は、第二次検定(旧実地試験)まで合格していますか? 第一次のみ合格・技士補です

    技士補だけでは、管工事業の技術者要件を満たしません

    • 第一次合格後3年・5年の方法も、管工事業には使えません。第二次までの合格や、ほかの資格・学歴・経験による要件を確認します。
    • この方法で使える10業種と、管工事業の資格要件は別です。
  • 取りたい建設業許可は、どの業種ですか? 管工事以外です希望する業種は、本文の対象10業種に含まれていますか? 10業種に含まれています管工事施工管理の第一次検定に合格したのは、1級・2級のどちらですか? 1級の第一次に合格しました

    対象10業種では、1級の第一次合格後3年以上の工事経験が必要です

    • 対象10業種のうち、申請する業種の工事内容と期間を、証明書と裏付け資料で確認します。技士にも技士補にも使える方法です。
    • 合格から3年が経過しただけでは足りません。必要な経験を証明し、現在の勤務状況と会社全体の要件も満たす必要があります。
  • 取りたい建設業許可は、どの業種ですか? 管工事以外です希望する業種は、本文の対象10業種に含まれていますか? 10業種に含まれています管工事施工管理の第一次検定に合格したのは、1級・2級のどちらですか? 2級の第一次に合格しました

    対象10業種では、2級の第一次合格後5年以上の工事経験が必要です

    • 対象10業種のうち、申請する業種の工事を、第一次合格後に5年以上経験したことを証明します。技士にも技士補にも使える方法です。
    • 管工事の実績をそのまま別業種へ置き換えず、実際の工事と本人の従事期間を確認します。資料が分からない場合も相談できます。
  • 取りたい建設業許可は、どの業種ですか? 管工事以外です希望する業種は、本文の対象10業種に含まれていますか? 対象10業種以外です

    管工事業と対象10業種以外は、別の資格・経験の要件を確認します

    • 管工事施工管理技士の資格だけでは対応せず、第一次検定合格後3年・5年の経験を使う対象10業種にも含まれません。
    • 実際に請け負う工事がどの業種か、ほかの資格や経験を使えるかを確認します。工事内容が分からない段階でもご相談ください。

一般建設業の営業所技術者の要件を確認する図です。対象10業種は本文に列挙しています。実際の工事の区分と経験の証明、現在の専任・常勤、会社全体の許可要件も確認します。

1級・2級・技士補で、使える要件はどう違う?

一般建設業の管工事業に資格だけで対応する点は、1級技士も2級技士も同じです。管工事以外では、技士にも技士補にも、第一次検定合格後の経験を使う方法があります。

管工事施工管理の資格と、一般建設業の技術者要件
合格している検定管工事業管工事以外の対象10業種
1級・第二次まで合格
1級管工事施工管理技士
資格による要件に対応します。1級の第一次合格後3年以上の、申請する業種の工事経験を使います。
2級・第二次まで合格
2級管工事施工管理技士
資格による要件に対応します。2級の第一次合格後5年以上の、申請する業種の工事経験を使います。
1級・第一次のみ合格
1級管工事施工管理技士補
この資格だけでは対応しません。第一次合格後3年という方法も、管工事業には使えません。1級の第一次合格後3年以上の、申請する業種の工事経験を使います。
2級・第一次のみ合格
2級管工事施工管理技士補
この資格だけでは対応しません。第一次合格後5年という方法も、管工事業には使えません。2級の第一次合格後5年以上の、申請する業種の工事経験を使います。

これは建設業許可の技術者要件の比較です。第二次検定を受けるための実務経験の年数とは別です。また、1級技士が特定建設業で使える範囲の説明を、一般建設業を扱うこの表に混ぜていません。

根拠:県手引き24頁・管工事施工管理技士と技士補の4行。○・◎と、★・■は別の条件です。旧制度の学科試験の合格証等は、現在の第一次検定の合格と自己判断で同一視せず、証明書の記載を確認してください。

実務経験を加えると、どの業種を検討できる?

管工事施工管理技術検定の第一次合格後の経験を使えるのは、次の10業種です。1級・2級で対象業種は同じですが、必要な経験年数が異なります。

  • 鉄筋工事業
  • しゅんせつ工事業
  • 板金工事業
  • 機械器具設置工事業
  • 熱絶縁工事業
  • さく井工事業
  • 建具工事業
  • 水道施設工事業
  • 消防施設工事業
  • 清掃施設工事業

この10業種をまとめて取得できるという意味ではありません。熱絶縁工事業を希望するなら熱絶縁工事、機械器具設置工事業なら機械器具設置工事について、合格後の必要な経験を証明します。管工事の許可や資格を持ち、その会社で働いていたことだけで、ほかの業種の経験証明が済むわけではありません。

管工事業は、第一次検定合格後3年・5年の実務経験による方法の対象ではありません。技士補の方が管工事業を希望する場合は、第二次検定までの合格や、ほかの資格・学歴・経験による要件を確認します。資格がない場合の実務経験による技術者要件もご覧ください。

根拠:県手引き24頁の★・■の列、国交省の見直し資料。指定建設業と電気通信工事業は、この方法の対象外です。

水道や空調の仕事なら、どれも管工事?

日常の呼び名だけでは、建設業許可の業種を決められません。県の手引きには、管工事と水道施設、機械器具設置等を区別する具体的な説明があります。

管工事と、混同しやすい業種の例
工事の内容業種を確認するときの考え方
建物の給排水・給湯設備、通常の空調機器の設置管工事に該当します。「機械を設置するから機械器具設置」とは決めません。
上水道等の配水小管を設置する県手引きでは管工事に区分されています。水道に関わる工事を全て水道施設工事とするわけではありません。
上水道等の取水・浄水・配水施設、公共下水道等の処理設備を設置する水道施設工事として確認します。管工事の資格だけで直接対応する業種ではありません。
トンネル・地下道等の給排気用の機械器具を設置する県手引きでは機械器具設置工事に区分されています。建物内の通常の空調機器の設置とは区別します。
設備や配管に保温・保冷を行う熱絶縁工事に該当するか確認します。配管の施工実績だけでなく、どの保温・保冷工事を担当したかが分かる資料を確認します。

機械の設置工事でも、原則として管・電気・消防施設等の専門工事に当たるものは、そちらに区分されます。契約書の工事名だけで分からない場合は、見積内訳・仕様書・施工範囲などから実際の工事を確認します。附帯工事を含む契約もあるため、一部分の名称だけで別業種の経験と判断しないでください。

根拠:県手引き5頁・管工事と機械器具設置の区分、同1〜2・8〜9頁の水道施設・熱絶縁等。業種を検討する順番は、工事内容と資格・経験から業種を検討する記事でも説明しています。

合格から3年・5年たてば、経験を証明できる?

必要なのは、第一次検定合格後に実際に対象工事を経験した期間です。合格前の経験は、この3年・5年に含めません。また、合格後に在籍していた期間の全てが、申請する業種の工事経験になるわけではありません。単なる雑務や事務だけの経験も含みません。

例えば、第一次合格後に給排水設備の工事だけを担当していた場合、その期間を「機械器具設置工事を経験した期間」として証明することはできません。実際に請け負った工事がどの業種か、本人が何を担当したかを確認します。

必要な年数は対象業種ごとに確認し、実務経験年数は原則として二重に計算しません。同じ期間を二つの業種へそのまま重複させず、工事内容と従事期間を確かめます。旧制度の資格や、証明書で第一次合格の時期が分からない場合は、合格証明書等を示して県へ確認してください。

根拠:県手引き95〜96頁・実務経験と経験年数、国交省・第一次合格後の実務経験。

資格と経験は、どの書類で確認する?

管工事業で技士の資格を使う場合と、管工事以外で経験も使う場合とでは、必要な証明が違います。どの方法で申請するかに合わせて書類を確認します。

資格・経験・現在の勤務状況を確認する資料
確認すること主な資料
級、第一次・第二次の合格状況と時期技術検定合格証明書の写し等。管工事業に技士の資格を使うのか、第一次合格後の経験を使うのかを区別します。紛失・書換え等は合格証明書の再交付案内で窓口を確認できます。
技術者として使う資格・経験営業所技術者等証明書(様式第8号)。経験による要件を使う場合は、実務経験証明書(第9号)と裏付け資料等も確認します。
当時の勤務先と、その業種の許可年金等の在職資料、当時の役員登記、証明期間を含む対象業種の許可通知書等。本人の立場・証明者による資料省略の条件もあるため、全員に同じ資料を求めるわけではありません。
経験した工事の業種・内容・期間確認が必要な場合は、工事内容の分かる契約書・注文書・請求書等と入金記録。管工事の許可通知書だけで、熱絶縁等の別業種の許可や経験を証明したことにはなりません。
今の営業所での専任・常勤現在の社会保険・税等の資料。個人・法人、役員・従業員等の立場に応じて確認します。過去の工事経験の証明とは別です。

県の手引きには、証明する期間全体の対象業種の許可を確認できる場合に、工事実績資料の提示を省略できる扱いがあります。ただし、決算報告等で工事実績を確認できない場合などは、追加資料を求められることがあります。前の勤務先での経験も、当時の使用者等による証明を検討できます。

申請する会社での経営管理体制、財産、社会保険、営業所等も別途確認します。新規許可を検討するときの確認項目、給水装置工事主任技術者で管工事業を検討する場合、建築設備士を使う場合もご覧ください。

根拠:県手引き38〜39頁・資格と経験の証明、52〜54頁・実務経験と常勤の確認。

今の仕事に資格を使えるか分からないときは?

司法書士・行政書士の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

「管工事の資格はあるけれど、次に受けたい仕事にも使えるのか」という段階でご相談いただけます。工事の業種や、経験を証明できるかが分からなくても構いません。今のお仕事と、これから受けたい工事を伺い、使える資格・経験を一緒に確認します。書類が必要な場合は、状況に合わせてご案内します。

管工事施工管理技士・技士補で許可を検討する方へ

自社の工事に使える資格・経験は?

  • 管工事か、別の業種かを実際の工事から確認する
  • 第一次・第二次の合格状況と経験の証明方法を確認する
  • 本人の勤務状況と、会社全体の許可要件を確認する

業種や資料を自分で判断してからでなくても構いません。分からないところは一緒に確認します。

管工事の資格で取れる許可について相談する会社全体の条件は、建設業許可の判定チャットでも確認できます。

関連するQ&A

2級でも、管工事業の技術者になれる?

第二次検定まで合格した2級管工事施工管理技士は、一般建設業の管工事業の資格要件に対応します。一律に合格後5年の経験が必要なわけではありません。現在の専任・常勤等の条件も確認します。

1級技士補に合格し、管工事を3年経験したら使える?

この記事の第一次合格後3年の方法は、管工事業には使えません。管工事業は指定建設業で、この方法の対象外です。第二次までの合格や、ほかの資格・学歴・実務経験の要件を確認します。

1級と2級で、管工事以外の対象業種も変わる?

この記事で説明する第一次合格後の経験による対象10業種は、1級・2級とも同じです。異なるのは必要な経験で、1級は第一次合格後3年以上、2級は第一次合格後5年以上です。それぞれ申請する業種の工事経験を証明します。

資格の証明書がなくても相談できる?

ご相談いただけます。分かる範囲の資格名と工事内容を伺い、証明書の確認・再交付や、必要な経験資料についてご案内します。