産廃収集運搬・置場への持ち帰り
廃材を自社の置場へ持ち帰れる?
積替え保管をフローチャートで確認
最終更新:
処分場に間に合わない。廃材を置場に下ろして、明日運んでもいい?
下請で入ったリフォーム現場の廃材を運んでいます。産廃の許可は「積替え保管なし」です。夕方は処分場の受付に間に合わないので、いったん自社の資材置場に下ろし、翌朝まとめて運びたいと思っています。自分の土地で、一晩だけでも駄目なのでしょうか。荷台に積んだまま停める場合も気になります。
他社の廃材を、積替え保管なしの許可で置場に下ろして保管することはできません
他社から引き受けた廃材を、処分場へ運ぶ途中で置場に下ろして保管するには、その場所での積替え保管を含む許可が必要です。自社の土地でも、少量でも、「一晩だけなら許可はいらない」という扱いにはなりません。
一方、元請が自ら排出した工事廃材を保管する場合は、収集運搬業の許可とは別に、自己保管の基準や届出を確認します。荷台に積んだままの駐車も、いつでも問題ないとは言えません。運搬中の待機なのか、車を保管場所として使うのかを、停める目的・時間・次の搬入予定から確認します。
持ち帰り前に確認すべき3つのポイント
- 誰が排出事業者になる工事か建設工事では原則として元請です。自分が作業した現場の廃材でも、下請なら「自社のごみ」とは限りません。
- 置場で実際に何をするか荷下ろしして保管するのか、運搬の途中で車を停めるのか。翌日の搬入先や、置場を使う目的も関係します。
- 許可の範囲と、置場の所在地「積替え保管を除く」許可か、含む許可か。含む場合も、その置場・品目・数量等が許可の範囲内かを確認します。
普通産廃の工事廃材を対象に、積替え保管なしの許可でできることと、別の確認が必要なことを説明します。積替え保管を含む許可の取得手順や、処分業の申請案内ではありません。
置場への持ち帰りをフローチャートで確認
普通産廃の工事廃材について、荷下ろしの有無と、元請・下請等の立場から確認します。個別の保管・駐車を許可する判定ではありません。分かる範囲で選んでください。
フローチャート:置場での取扱いと必要な確認
図の選択肢を押すと、その先が開きます。途中の回答も変更できます。
6とおりの結論を、まとめて見る
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 下ろして保管するその工事では、自社はどの立場ですか? 施主から直接受けた元請
元請の自己保管は、保管基準と届出等を確認します
- 自社が排出事業者となる工事廃材を自ら運搬・保管する場合、収集運搬業許可は原則不要ですが、保管等の基準は守る必要があります。
- 建設工事で生じた産廃の現場外保管では、保管場所300m²以上で原則として事前届出が必要です。対象外となる施設等もあります。
- 300m²未満でも、保管基準や土地の利用・条例等の確認は必要です。他社の廃材まで受け入れてよいわけではありません。
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 下ろして保管するその工事では、自社はどの立場ですか? 下請・他社からの受託運搬その置場・品目を対象とする、積替え保管を含む許可はありますか? その置場・品目まで確認済み
許可された施設・品目・保管量等の範囲を守る必要があります
- 積替え保管を含む許可でも、どの置場でも保管できるわけではありません。許可証の条件と、実際の場所・品目・計画を照合してください。
- 委託契約と保管・運搬の基準も確認します。施設を増やしたり保管量を変えたりする場合は、変更内容に応じた手続が必要です。
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 下ろして保管するその工事では、自社はどの立場ですか? 下請・他社からの受託運搬その置場・品目を対象とする、積替え保管を含む許可はありますか? 除く許可・許可なし・未確認
積替え保管なしの許可では、置場に下ろして保管できません
- 自社の土地・少量・一晩という理由で、他社から受託した廃材を保管できるようにはなりません。
- 許可の範囲が分からない場合も、先に下ろさず、その置場・品目を対象とする積替え保管の許可があるか確認してください。除く許可から含む許可への変更は変更許可の対象です。
- 元請・搬入先と運搬計画を調整し、置場で保管する計画は所在地の所管窓口へ事前に確認してください。
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 下ろして保管するその工事では、自社はどの立場ですか? 立場がまだ分からない
元請か下請かで、保管に必要な確認が変わります
- 自社で作業したというだけで、自己保管になるわけではありません。建設工事では原則として元請が排出事業者です。
- 工事を誰から受けたか、廃材を誰が運ぶ契約なのかを、元請と確認してください。分からない点はそのまま所管窓口へ伝え、必要な手続を確認してください。
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 積んだまま車を停める廃材を積んだ車を停める目的は、どちらですか? 運搬再開までの一時待機
一時待機は、理由・時間・搬入予定を伝えて確認します
- 荷下ろしして保管する場合と区別しますが、「一晩なら必ずよい」「車の上なら保管ではない」とは判断できません。
- 荷下ろしや積み替えの有無、停める場所と予定時間、次の搬入先・搬入予定を所管窓口へ説明してください。この図で駐車の適法性は確定できません。
置場では、廃材を車から下ろして保管する予定ですか? 積んだまま車を停める廃材を積んだ車を停める目的は、どちらですか? 廃材をためる・搬出予定がない
荷台に載せたままでも、保管場所として使えるとは限りません
- 搬出予定のない廃材をためておく使い方は、運搬中の一時待機と同じ扱いだと決めないでください。
- 窓口には、元請として自社の廃材を運ぶのか、他社から引き受けて運ぶのかを伝えてください。
- 車を置く場所・期間、廃材の数量や搬出計画も説明し、必要な許可・届出や守るべき基準を確認してください。
元請の自己保管と、他社の廃材を受託して行う保管を区別する図です。積替え保管を含む許可の取得手順や、一般廃棄物・石綿等の取扱いは対象外です。
処分場へ直行する場合と、置場に下ろす場合はどう違う?
収集運搬の許可があっても、途中で廃材を保管できるとは限りません。「積替え保管を除く」と書かれた許可は、受け取った廃材を自社の置場で保管するための許可ではありません。
たとえば、現場から持ち帰った木くずをコンテナへ下ろし、別の日に同じトラックへ積んで処分場へ運ぶ場合です。別の車へ積み替えなくても、途中で保管するなら確認が必要です。「一時置き」「一時保管」と呼ぶだけで、許可の対象から外れるわけではありません。
コンテナにふたをしても、置場で保管する事実は変わりません。土地を所有・賃借していることや、車両の駐車場として届け出ていることも、積替え保管の許可の代わりにはなりません。
自分の現場の廃材なら、持ち帰ってもよい?
「自分が工事した廃材」と「自社が排出事業者になる廃材」は、同じではありません。建設工事では、原則として施主から直接工事を請け負った元請が排出事業者です。
| 工事での立場 | 廃材の扱い | 置場へ持ち帰る前の確認 |
|---|---|---|
| 施主から直接受けた元請 | 自社が排出事業者になる工事廃材 | 自社で運搬・保管するなら収集運搬業許可は原則不要。ただし、自己保管の基準や事業場外保管の届出等を確認します。 |
| 元請から工事を受けた下請 | 原則として元請が排出事業者になる工事廃材 | 自社の廃材という理由で自由に持ち帰れません。受託運搬と保管に必要な許可・契約等を確認します。 |
| 廃材の運搬を引き受けた運搬業者 | 他社から委託された廃材 | 積替え保管なしの許可では置場に下ろして保管できません。含む許可でも施設・品目・条件を照合します。 |
下請が許可なしで運べる例外には、工事の種類・金額・量・運搬先などの条件があります。その例外を理由に、途中の自社置場へ持ち帰ってよいとは言えません。例外の条件は下請が現場の廃材を運ぶ場合の記事で説明しています。
出典:埼玉県「よくある質問」建設工事に伴う廃棄物、環境省・建設廃棄物処理指針2.1・7.2。元請が別の会社へ運搬を委託する場合は、自己運搬とは異なります。
元請が自己保管するときは、何に気をつける?
収集運搬業の許可が原則不要でも、資材置場へ無制限に保管できるわけではありません。現場の外にある置場でも、廃材の種類に応じて分別し、囲い・掲示、飛散や流出・地下への浸透の防止など、該当する基準を守る必要があります。
また、建設工事で生じた産廃を現場の外で自ら保管する場合、保管場所の面積が300m²以上なら、原則として保管を始める前に届出が必要です。これは土地全体の面積や廃材の量ではなく、囲い等で囲われた保管場所の面積です。許可を受けた施設での保管など、届出の対象から除かれる場合もあります。
300m²未満なら何もしなくてよい、という意味ではありません。保管等の基準は別に適用されます。土地の用途や自治体の条例なども確認が必要です。他県では独自の届出制度等があるため、埼玉県の説明だけで判断しないでください。
処分場へ運ぶ途中の積替えのための保管では、数量の上限もあります。県が案内する「1日当たりの平均搬出量の7日分」は、保管できる量についての基準です。「7日以内なら、どの置場でも保管してよい」という猶予期間ではありません。
出典:埼玉県「排出事業者の処理責任」、埼玉県「事業場外の保管届出制度」、環境省・建設廃棄物処理指針7.2。届出を出せば、他の法令や保管基準が免除されるわけではありません。
荷台に積んだまま、一晩停めるのも駄目?
荷下ろしする場合と同じだと決めつけることも、「車の上なら保管ではない」と決めつけることもできません。処分場へ向かう運搬の途中で休憩・待機する場合と、廃材をためるために荷台を使う場合では、実際の状況が違うからです。
たとえば、翌朝の搬入先と時間が決まっており、その運搬のために一時的に停める場合と、搬出予定のない廃材を載せた車を何台も置いておく場合です。同じ「積んだまま」でも、待機する理由や時間、場所、繰り返し方を含めて確認する必要があります。
所管窓口には、荷下ろし・積み替えの有無、停める理由と予定時間、次の搬入先と搬入予定を、分かる範囲で説明してください。「一晩」だけを伝えても、実際の運用が分からないためです。予定が決まっていない点も、そのまま伝えて構いません。
参考:環境省掲載「産業廃棄物の保管行為に係る事務処理について」。この通知は積み替え後の運搬が連続しない場合の保管の取扱いを示すもので、車上で何時間まで待機できるかを一律に認める案内ではありません。この記事でも、個別の駐車が適法かを確定するものではありません。
保管できるようにするには、変更届を出せばよい?
「積替え保管を除く」許可から「含む」許可へ変える場合は、変更届ではなく変更許可の対象です。車両の追加・入替を届け出る手続とは違います。
ただし、「積替え保管を含む許可が1つあれば、別の置場でも使える」ということではありません。その保管施設の所在地・品目・保管量など、実際に行う計画と許可の範囲・条件を照合する必要があります。委託契約も実際の運搬・保管に合っていることが必要です。
埼玉県では、積替え保管施設を設ける計画には、申請前の事前協議等の手続があります。土地を借りたり設備を設置したりする前に、施設所在地の所管窓口へ計画を相談してください。既存施設の変更についても、現在の許可内容と変更内容によって手続が異なります。
出典:埼玉県「変更届出等について」、積替え保管を含む収集運搬業の案内、現行手引・III 事前協議(12頁)、建設廃棄物処理指針7.2。積替え保管を含む許可の取得・施設設置の申請手順は、この記事では扱いません。
処分場の受付に間に合わないときは、どうする?
積み込む前に、元請と処分場の受付時間・受入条件を確認し、当日搬入できる日程を組むのが基本です。難しい場合は、元請が現場で適正に保管する方法や、適法に利用できる施設などを、元請・処分場と調整します。
すでに積んでいて困っている場合も、「ひとまず置場に下ろそう」と自己判断しないでください。元請と搬入予定の処分場へ連絡し、所管窓口にも状況を説明して、待機・搬入先・その後の運搬を確認します。別の場所への搬入や、別の業者への運搬依頼も、契約や必要な許可を確かめずに変更することは避けてください。
元請・処分場には、廃材の種類、現在地、搬入予定、荷下ろしの有無を伝えてください。分からない項目を無理に埋める必要はありません。まず現在の状況を伝え、追加で必要な確認を案内してもらいましょう。
埼玉県内の置場は、どこへ確認する?
保管する置場の所在地をもとに、所管窓口を確認します。本店所在地と異なる場合は、置場の所在地を伝えてください。さいたま市・川越市・川口市・越谷市の中にある施設は、それぞれの市が担当します。県の「積替え保管なし」の許可だけを見て、市内での保管まで認められていると判断しないでください。
| 置場の場所 | 受託運搬で積替え保管する計画 | 元請の事業場外自己保管の届出 |
|---|---|---|
| さいたま市・川越市・川口市・越谷市 | その市の産業廃棄物担当窓口 | その市の担当窓口 |
| 上の4市以外の埼玉県内 | 埼玉県産業廃棄物指導課の審査担当 | 保管場所を担当する環境管理事務所 |
出典:埼玉県・処理業の概要と受付窓口、事業場外保管届出の窓口一覧。さいたま市の施設計画は市の許可申請・届出案内を参照してください。他県の置場は、その地域の所管窓口へ確認します。
置場への持ち帰りで出てくる用語
- 積替え保管
- 処分場などへ運ぶ過程で、廃棄物を一時的に保管することです。他社から委託を受けて行う場合は、その保管場所に対応する許可が必要です。
- 自己保管
- 排出事業者が、自ら出した廃棄物を保管することです。建設工事では原則として元請が排出事業者になります。下請が自分で作業したというだけで自己保管になるわけではありません。
- 事業場外保管
- 廃棄物が生じた事業場の外で、排出事業者が自ら保管することです。建設工事に伴う廃棄物では、面積などの条件によって事前届出が必要になります。
- 車上での積置き
- 廃材を荷台に載せたまま停めておく状態です。呼び名で許可の要否が決まるのではなく、運搬や保管の実態を確認します。
持ち帰れるか判断できないときは?

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
「処分場が閉まってしまうから、今夜だけ置きたい」。現場では、そういう事情もありますよね。ただ、同じ持ち帰りでも、元請なのか下請なのか、荷下ろしするのかで確認することが違います。最初から制度名や必要な手続が分からなくても構いません。置場のある地域の窓口に、今の状況から説明してみてください。分からない点はそのまま伝え、何を先に確認するか、担当者と一緒に確かめましょう。
持ち帰り・積替え保管でよくある疑問
一晩だけ、少し置く場合も許可が必要?
他社から引き受けた廃材を途中の置場に下ろして保管する場合、少量・一晩というだけで積替え保管の許可が不要になるわけではありません。荷台に載せたままの待機は、目的や時間、搬入予定等を所管窓口へ説明して確認してください。
同じトラックへ積み直すなら、積替え保管ではない?
別の車両へ積み替えなくても、途中で下ろして保管するなら、その保管に必要な許可等を確認します。翌朝同じトラックで運ぶ予定だから、積替え保管なしの許可でよいとは言えません。
置場のコンテナに入れるだけでも駄目?
受託した廃材を置場のコンテナへ下ろして保管するなら、コンテナに入れたことだけで保管の扱いが変わるわけではありません。元請の自己保管と、他社の廃材の保管を区別して確認します。
自社の廃材と、下請現場の廃材を一緒に置ける?
自社が排出事業者になる廃材の保管と、元請から引き受けた廃材の保管は区別が必要です。自己保管の届出だけで、他社の廃材も受け入れられるようにはなりません。各廃材の排出事業者・品目・許可等を確認してください。
積替え保管の許可があれば、置場で破砕もできる?
積替え保管と、破砕などの処分は別です。積替え保管の許可だけで、処分までできるわけではありません。作業内容に応じた処分業・施設等の手続は、所管窓口へ別に確認してください。
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